KyoHA設立の背景
近年、アメリカや中国のテック企業がヒューマノイドロボット開発を加速させる中、日本はかつてのロボット大国としての存在感をさらに高める必要があります。特に自然災害や労働人口の減少といった社会課題が深刻化する現代において、ヒューマノイドロボットが持つ可能性に対する期待が高まっています。しかし、AIやソフトウェアの進化に対し、日本ではハードウェア領域での国産開発が遅れているのが現状です。これを打破するため、モノづくりの都、京都で「KyoHA(京都ヒューマノイドアソシエーション)」が設立されました。
モノづくりの体制
「KyoHA」の設立には、早稲田大学、株式会社テムザック、株式会社村田製作所、SREホールディングスが参画しています。また、沖縄科学技術大学院大学、マブチモーター株式会社、カヤバ株式会社、NOK株式会社、ヒーハイスト株式会社も新たに加入し、ヒューマノイドロボット開発に向けたアライアンスを形成しています。これにより、産業界や学術界を横断したヒューマノイドロボット開発のための連携体制が整えられ、今後の展開が期待されています。
開発計画
KyoHAは、実用性の高いヒューマノイドロボット開発に向けて、初期プロトタイプの製作を進めています。この初期型は汎用部品を活用し、基礎的な技術課題を洗い出すことを目指しています。次のステップとして、パワー重視モデルと俊敏性・機能性を兼ね備えたモデルの二系統が開発される予定です。
1.
1st Step: 初期プロトタイプ
ヒューマノイドの基礎構築と技術課題を把握するための初期型。
2.
2nd Step: パワー重視モデル
災害現場や建設現場での高出力を想定したモデル。
俊敏性/機能性重視モデル
日本国内の研究者が使用可能な成人サイズの俊敏性を持つモデルを目指し、最終的にはロボカップへの提供も視野に入れています。
今後のスケジュール
「KyoHA」は2025年8月に一般社団法人として正式に設立される予定です。2026年度内には、第一弾の開発・実装に向けた具体的な施策を発表する計画も立てています。2025年末にはロボットの製作スペックを確定し、2026年3月には初期プロトタイプの製作を進め、年末には2ndプロトタイプの製作を目指しています。
理事及び参加企業の紹介
多くのヒューマノイドロボットの研究開発に従事し、国内外の大学や企業との共同研究を推進。
ロボットの共存社会を目指し、実用ロボット「ワークロイド」の開発に注力。
先端技術領域への積極的な取り組みを進めており、特にロボティクス分野に力を入れています。
AIテクノロジーの実装を通じて、現実の課題解決に貢献する取り組みを進める企業です。
システムバイオロジーの分野での研究が評価され、ロボカップを創設。
- - マブチモーター株式会社、カヤバ株式会社、NOK株式会社、ヒーハイスト株式会社
各社が持つ技術力を結集し、次世代のヒューマノイドロボットの実現に向けた貢献をしています。
最後に
KyoHAが目指すヒューマノイドロボットは、ただの機械ではなく、様々な人間のニーズに応える存在です。日本が誇る技術力を駆使して開発されるこれらのロボットが、未来にどのような影響を与えるのか、今後の進展から目が離せません。