中川政七商店の成功
2021-11-10 15:30:01
中川政七商店が顧客中心主義での成功を収めた理由とは
中川政七商店が顧客中心主義での成功を収めた理由とは
日本の工芸に特化したブランド、中川政七商店が、顧客との関係構築において顕著な成果を上げたことが注目されています。最近、同社は「CRMベストプラクティス賞」と「大星賞」を受賞しました。この受賞は、同社が顧客中心主義経営(CCRM)の理念を基にした取り組みの成果であり、特に「Synergy!BCS」というクラウド型のブランドコミュニケーションシステムを活用したことが大きな要因とされています。
受賞の背景とその意義
一般社団法人CRM協議会が主催する「CRMベストプラクティス賞」は、顧客との信頼関係を築き、その成果を上げている企業や団体を評価するものです。中川政七商店は、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンのもと、顧客の理解を深めるための独自のCRM活動を展開してきました。デジタルマーケティングの手法だけに頼るのではなく、顧客の信頼を得るために様々な戦略を講じています。
顧客との信頼関係を築くための取り組み
同社は、顧客のブランド理解と信頼度を向上させるため、実店舗を通じたさまざまな施策を実施しています。例えば、顧客の購買履歴や行動を分析し、それに基づいて個別に対応することで、顧客の期待に応える努力を続けています。また、従来のメルマガと比べて、開封率やクリック率が大幅に向上したこともその成果のひとつです。
Synergy!BCSの導入
中川政七商店が導入した「Synergy!BCS」には、顧客の行動に応じたシナリオメール機能が備わっています。この機能を活用することにより、顧客に最適なタイミングでメールを配信し、従来の一律配信と比べて開封率が1.6倍、クリック率は2倍以上に達しました。これは、よりパーソナルなコミュニケーションが可能になった結果です。
マイページ機能と顧客のスコア化
さらに、顧客の行動をスコア化し、そのスコアに応じてマイページ内にバッジを表示する仕組みを採用しています。これにより、店舗スタッフと顧客の会話が増え、オフライン・オンラインの境界を超えたコミュニケーションが実現しました。SNS上でも顧客からのポジティブな反応が見られ、特に「鹿蒐集」に関するファンの声が多く寄せられています。
独自の顧客定義とLTVの向上
中川政七商店では、顧客を「FPR(Friend Product Repeat)」という独自の指標で定義し、ブランドに共感し、信頼関係を築いている顧客の属性を明確にしました。この分析の結果、顧客のLTV(顧客生涯価値)は60倍、購入回数は2.5倍に達するなど、定量的な成果が得られています。
Synergy!BCSの未来
「Synergy!BCS」は今後も、企業が定義した顧客属性に合致する新たな顧客を見つけ、ブランドに共感する顧客を増やす施策を強化していく予定です。デジタル時代におけるブランドコミュニケーションの新たなモデルとして、顧客との相互理解と共感を重視した取り組みが期待されています。
おわりに
中川政七商店の成功事例は、顧客中心主義の重要性を再認識させるものであり、今後のブランド戦略においても大いに参考になるでしょう。時代が求めるライフスタイルに共感し、顧客との信頼関係を築くことが、持続可能なビジネスモデルの鍵であることを示しています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社MONJU
- 住所
- 大阪府大阪市北区堂島1-6-20堂島アバンザ21階
- 電話番号
-
06-4727-2300