障がい者アーティストの新たな挑戦
神奈川県平塚市に位置する『嬉々‼CREATIVE』は、障がいのあるアーティストたちが集うクリエイティブなスペースです。2022年4月に設立されて以来、多彩なアート活動を展開し、現在は約100名のアーティストがここで日々制作に励んでいます。特に注目すべきは、2023年12月にリニューアルオープンしたギャラリー&カフェです。この新しい空間では、アートを通じて多くの人々とつながることを目指しています。
リニューアルオープンの魅力
『嬉々‼CREATIVE』のリニューアルオープンを記念して、展示されているのは約150点の作品です。この展覧会『巨匠たちのあの名画を僕が描いたらこうなった!』では、有名な名画をパブリックドメインから選び、それにインスパイアされた作品が展示されています。来館者は、カフェの入口からギャラリーにかけて続く個性的なアートを楽しめます。
アートとコーヒーの融合
カフェでは、障がいのあるメンバーが接客から調理、コーヒーの抽出までを担当しています。それぞれの強みを生かした業務分担により、メンバーは自分に合った仕事に集中できます。たとえば、接客が得意な人はお客様とのコミュニケーションを担当し、材料を計ることが得意な人は、印をつけた目盛りを使って正確にスイーツの材料を計量するなど、それぞれの特性に合わせて役割を果たしています。
自家製のふわっとしたパンケーキや、丁寧にハンドドリップされたコーヒーは、来店者に高い評価を受けています。また、アート作品を眺めながらリラックスした時間を過ごすことができる空間も提供されており、訪れる人々にとって特別な体験となるでしょう。
名画への挑戦
展示作品には、フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』を描いた作品があり、各アーティストの独自のタッチが表現されています。作品はどれも、描いた人の個性が垣間見えるものばかりです。また、アーティストだけでなく、一般公募で集められた約30点も同時に展示されています。特別支援学校の生徒や、絵が好きな一般の方々も参加し、様々な背景を持つアーティストたちの作品が一堂に会することによって、より豊かな文化的交流の場が生まれています。
目指す社会
『嬉々‼CREATIVE』の活動はアトリエやカフェだけにとどまりません。プロダクトデザインやパッケージデザインを通じて企業にアートを提供し、そのライセンス使用料はアーティストの工賃や画材費に還元されるという仕組みを作っています。
彼らが目指すのは、障がいの有無にかかわらず、誰もが創造的に生きられる社会です。ギャラリーやカフェでの活動を通じて、障がい者アーティストに対する理解が深まることを願っています。
来訪情報と今後の展覧会
開かれている展覧会は2024年12月3日から2025年1月31日までの期間となっており、月曜日と祝日は休み、第一および第三土曜日のみ営業しています。また、最終日の1月31日は15時までの特別営業時間です。
住所は神奈川県平塚市明石町14-8で、平塚駅から徒歩7分の距離に位置しています。訪れる際は、ぜひアートとカフェの融合した空間を楽しんでください。