賢いお金の使い方:老後にお金で困らないために
老後の生活を見据えたとき、多くの人が「資産を増やすために投資をしなければならない」と考えがちです。しかし、人気ファイナンシャルプランナーの長尾氏は、その考え方を根本から覆すメッセージを発信しています。彼は、「老後資金は運用する必要がない」と強く主張し、リスクを避けた賢いマネー管理法を提唱しています。
不透明な経済と投資の現実
現代の株式市場や為替は常に変動し、その不安定さは国の経済状況とも密接に関連しています。特に日本やアメリカでは、国のリーダーが交代することで経済の見通しも一層不透明になっています。2024年1月から始まる新NISAの導入を前に、市場環境は依然として不安を抱えています。
このような情勢の中、多くの人が不安を感じ、老後の資金計画を投資に依存してしまうのです。しかし、長尾氏はこの対策として新しい視点を提供しています。彼の提案は、リスクを負わずに「減らない財布」を手に入れることです。
老後資金は運用しない
長尾氏のアプローチは、損失を恐れずにリスクの少ない資金管理を選ぶことです。具体的には、公的制度を利用して、安定した収入源を確保することが重要だと語っています。例えば、年金制度や確定拠出年金、各種の助成金などの公的制度を賢く活用することで、投資に依存することなく、安定した収入を得ることができるのです。
このように、投資を通じて資産を増やす必要はないと彼が語る理由は明確です。株や投資信託の価格は変動が激しく、一度失った資産を取り戻すことは容易ではありません。したがって、リスクを回避しながらも賢い資金管理が求められるのです。
効果的なシミュレーション
長尾氏は、具体的なシミュレーションを通じてこの「逆転のマネー発想術」を解説しています。彼が提案するシミュレーションモデルでは、計画的に公的制度を利用しながら、長期にわたって安全に資産を運用する方法が示されています。これにより、誰でも実現可能な老後資金の形成が見えてきます。
著者プロフィール
長尾義弘氏は、NEO企画の代表でありファイナンシャル・プランナー(AFP)として広く知られています。徳島県出身で、大学を卒業後に出版社に勤務し、1997年に自らの企画会社を設立しました。以降、数多くのベストセラーを手掛け、新聞や雑誌、ウェブメディアでも「お金」に関する記事を幅広く執筆しています。彼の著書には、『コワ~い保険の話』や『こんな保険には入るな!』、さらには『とっくに50代 老後のお金どう作ればいいですか?』などがあり、特に老後の資金管理に関する著作は高い評価を受けています。
書籍情報
この度、長尾氏の新著『投資ゼロで老後資金をつくる』が2024年9月4日に発売されます。本書では、投資をせずとも老後資金を確保するための具体的な方法がより詳しく説明されています。定価は1,100円(税込)で、ISBNは978-4-413-04704-3です。
老後資金の設計に不安を持つ皆さんは、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。長尾氏の確かな知識とアプローチが、これからの資金計画に新たな視点を与えてくれることでしょう。