150年以上の歴史を持つ飲食業のM&A戦略
近年、労働力不足や業態の変化などが進む中、企業の存続を脅かす要因が増えてきています。そんな中、株式会社日本M&Aセンターホールディングスが展開するM&A支援のひとつとして、150年以上の伝統を持つ2つの飲食業の企業を譲受した事例が注目されています。
譲受企業「株式会社鮒忠」とは
1946年に創業した株式会社鮒忠は、東京都台東区浅草を拠点に鶏肉卸業および外食事業を展開しています。特に、焼き鳥や鰻を中心にした飲食店として人気を博しており、2018年には歴史ある料亭「浅草草津亭」を、2022年には神奈川県小田原市の老舗鰻店「柏又」を譲り受けています。鮒忠の経営理念は、薄利多売の拡大志向ではなく、一つの店舗でお客様に価値の高いものを適正価格で提供するスタイルを重視しています。
M&Aの目的と重要性
鮒忠では譲受する企業の選定において、「長く続けている」という価値を特に重視しています。安孫子節人社長は、「ビジネスは長い歴史を持つことで、良いことだけではなく困難も経験し、それを乗り越えてきた企業からは多くの学びがある」と述べています。この観点から、浅草草津亭や柏又のような150年以上の長い系譜を持つ企業を譲り受けることには、技術や知識などの重要な資産がそこに蓄積されているとしています。
また、安孫子社長は、M&Aを通じて得た価値あるものを「残し受け継ぐ」ことで、企業自体だけでなく社会に対する貢献にも繋がると語っています。M&Aは単なるビジネスの取引を超えた大きな意義を持ち、今後の鮒忠の経営戦略においても欠かせない要素となるでしょう。
日本M&Aセンターの役割
株式会社日本M&Aセンターは、日本国内でM&A仲介業のリーディング企業として知られており、企業の成長や持続的発展を支える企業理念を掲げています。創業以来、10,000件を越えるM&A支援実績があり、会計事務所や金融機関との連携を通じて、より多くの企業の成長を後押ししています。特に、相手企業の特性や市場の状況を考慮に入れつつ、高度なマッチングを行い、企業の魅力を最大限に引き出すことに努めています。
まとめ
鮒忠が150年以上の伝統を持つ企業を譲り受けることで、どのようであれ伝統や文化を学び継承し、さらなる進化を遂げる姿勢は、今後のビジネスシーンにおいても参考になる事例と言えるでしょう。M&Aは伝統的な企業の継承や新たな可能性を引き出すための重要な手段であることを再認識させられる事例となっています。これからのM&Aや事業承継に興味のある企業は、ぜひ新たな可能性を模索するきっかけとしてこの事例を参考にしていただきたいと思います。