1973年に公開されたアニメ映画『哀しみのベラドンナ』は、虫プロダクションが手掛けた最後の長編アニメとして多くのファンに親しまれています。この作品は、特に欧米においてカルト的な人気を誇り、中世ヨーロッパの魔女狩りを背景に、愛と悲劇に翻弄されるジャンヌの物語を描いています。全体の70%が静止画で構成される独特なビジュアルスタイルは、美術作品としての評価も高く、当時のアニメーション技術を駆使した芸術的な表現が印象的です。
この度、株式会社MotionGalleryが立ち上げたクラウドファンディングプロジェクトは、故山本暎一監督のこの傑作に潜む美術的価値を再評価し、失われた原画を監修者である深井国氏の手によって復元することを目的としています。目標金額は300万円ですが、早々と達成し、ストレッチゴールとして新たに600万円を設定しました。この追加資金はリターン製作の高品質化に加え、プロジェクト終了後に計画されている豪華画集の制作費としても使用されます。
リターンとして提供される品々は、復元された原画や映画ポスター、描き下ろしの複製原画など、多彩で魅力的です。支援してくれた皆様には、特別な体験が待っています。プロジェクトは2023年10月31日まで続きますので、ぜひ多くの人々にこのイベントを知ってもらい、支援をお願いしたいと思います。
『哀しみのベラドンナ』は、その独特の美しさと芸術的な表現力で今もなお多くの視聴者を魅了し続けています。今回の原画復元プロジェクトは、復元されたアートを通じて、作品が持つ価値を再発見し、より多くの人に届ける大きなチャンスと言えるでしょう。
プロジェクト声明文では、プロジェクトの発起人であり、編集家としても知られる竹熊健太郎氏が、『ベラドンナは芸術作品としての美しさを誇り、復元された原画を通じて、その魅力を新たに感じてほしい』と述べています。
2024年9月から、原画復元クラウドファンディングが始まり、2024年11月にはリターンの製作と発送が予定されています。そして、続いて2024年11月から2025年初頭には、豪華画集制作のための第二回のクラウドファンディングを計画しています。
公式サイトやSNSを通じて、最新情報やプロジェクトの進行状況が発信されるので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。共に、アートを愛する人々との新たな繋がりを築きながら、『哀しみのベラドンナ』という名作の復元を実現しましょう。