ヤマタネ、農業テック企業NEWGREENに出資:持続可能な農業に向けた協業
老舗米穀卸売業者である株式会社ヤマタネが、農業生産性向上と環境負荷低減を目指す農業テック企業、株式会社NEWGREENに出資することを発表しました。この協業により、日本の農業の未来を担う革新的な取り組みが加速すると期待されています。
ヤマタネの取り組み:持続可能な農業への貢献
1924年創業のヤマタネは、長年に渡り「安全」「安心」「良食味」の米を提供し、全国の産地と強固な関係を築いてきました。近年は、コーポレートメッセージである「『続く』を支える。」を体現するため、サステナビリティ経営に力を入れています。持続可能な農業の実現に向け、地域コミュニティや生産者と連携した取り組みを積極的に展開しています。
今回のNEWGREENへの出資も、その取り組みの一環です。NEWGREENは、AI技術を活用した省力化技術や環境負荷の低い農業技術を開発・導入することで、収益性と環境保全の両立を目指しています。ヤマタネは、NEWGREENの技術とノウハウを自社の事業に活用することで、より持続可能な農業への貢献を目指します。
NEWGREENの革新技術:有機米栽培と環境負荷低減
NEWGREENは、有機米の高単価販売と低コスト栽培を両立させる技術を開発。その中心となるのが、自動除草ロボット「アイガモロボ」です。このロボットによる効率的な作業と、生産者との事前契約による安定した有機米の集荷・販売体制は、高い収益性を生み出します。
さらに、NEWGREENが販売する菌根菌資材MYKOS®を活用した乾田直播・節水型栽培は、育苗や田植えといった手間を省き、省力化を実現します。この栽培方法は、メタンガスなどの温室効果ガス排出量を抑制する効果も期待でき、環境負荷の低減にも大きく貢献します。
出資の目的:コメ生産の課題解決
日本のコメ生産を取り巻く環境は厳しさを増しています。高齢化による離農や、収益性の低さ、異常気象による収穫量への影響など、多くの課題が存在します。NEWGREENの技術は、これらの課題を解決するための重要な要素となります。
省人化による収益性の向上、温室効果ガス排出量削減による環境負荷低減、そして新たな付加価値の創出―。これらの効果は、ヤマタネが目指す「持続可能な農業」の実現に大きく貢献すると期待されます。
今後の展望:協業によるシナジー効果
ヤマタネとNEWGREENは、今回の出資を機に、密接な協業体制を構築します。それぞれの強みを活かし、持続可能な農業の実現に向けて、革新的な技術開発や事業展開を推進していきます。両社の連携は、日本の農業の未来に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。
NEWGREEN会社概要
名称: 株式会社NEWGREEN
所在地: 東京都小金井市中町2-24-16 農工大・多摩小金井ベンチャーポート101
代表者: 代表取締役CEO 山中大介、代表取締役COO 中條大希
事業内容: 農業用ロボット開発事業、米穀販売、加工食品開発・販売事業、農業用資材開発・販売事業、農業生産・販売事業
資本金: 25億8,207万円(子会社を含む)
設立: 2019年11月
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URL: https://newgreen.inc/