インターステラテクノロジズが新たな拠点を開設
宇宙開発企業のインターステラテクノロジズ株式会社が、2024年10月に北海道帯広市に新たな拠点を設立しました。この新しい拠点は、事業の拡大を図るもので、これまで東京や福島に続く3か所目の支社となります。また、北海道大樹町にある本社工場や室蘭技術研究所を含むと、拠点は合計5か所に達します。
インターステラテクノロジズは、現在開発中の小型人工衛星打上げロケット「ZERO」の初号機打上げに向け、各部品の製造や試験が本格化しています。新たな拠点を設けることで、生産体制の強化と人材の採用を進めていく狙いがあります。
帯広支社の設立目的と施設概要
新たに設置された帯広支社は、ZERO用の各種コンポーネントの製造を行うための拠点と位置付けられています。従来の大樹町にある本社工場の生産機能を補完しつつ、手狭になっている本社オフィスを拡張することが目的です。支社の建物は旧物流倉庫を改装して利用され、2024年1月から工事が進められてきました。設計と施工は、インターステラテクノロジズのパートナー企業である萩原建設工業株式会社によって行われました。
帯広支社の1階部分は、エンジンの組み立てや胴体構造部の保管が行われる製造拠点として活用されます。また、ターボポンプやバルブを組み立てるためのクリーンルームも設置されており、高品質な製品作りを支える環境が整っています。製造されたコンポーネントは本社工場に運ばれ、試験や最終組立のプロセスが実施されます。
さらに、支社の2階には最大50人が収容可能なオフィススペースが設けられており、2024年10月からは推進グループやエンジン用ターボポンプグループの約20名のメンバーが勤務します。この新しいオフィス環境は、社員たちが快適に働けるよう配慮されており、今後の事業の発展に寄与することが期待されています。
帯広支社の具体的な情報
- - 所在地: 〒080-0010 北海道帯広市大通り南33丁目2
- - 用途地域: 準工業地域
- - 敷地面積: 4176.48㎡
- - 建築面積: 1806.00㎡
- - 延床面積: 2397.52㎡
- - 建物構造: 鉄骨造、地上2階建
- - 工期: 2024年1月~2024年5月
新しい帯広支社の設置は、宇宙輸送と宇宙利用の拡大に寄与すると共に、地球が直面しているさまざまな課題の解決に向けた重要な一歩となるでしょう。インターステラテクノロジズは、今後も革新を続け、宇宙のインフラを整備していくことを目指しています。