新技術でバター革新
2024-09-13 11:25:51

雪印メグミルク、バターの品質向上に期待される新技術を発表

雪印メグミルク、バター品質向上の新技術を発表



2024年9月6日、雪印メグミルク株式会社は日本酪農科学会が開催した「酪農科学シンポジウム2024」で、新たに開発した原子間力顕微鏡(AFM)を使用したバターの観察方法について発表しました。この技術は、バターの組織構造を破壊せずに直接観察することが可能で、世界初の試みとして注目されています。

新技術の背景と重要性



バターは多くの食品で広く使用される原料であり、その品質や風味は製品の評価に直結します。従来、バターの組織を観察するためには、溶媒抽出や液体化による処理が必要で、これらの方法では組織を破壊するリスクがありました。しかし、AFMの導入により、保存された形状のままバターの微細構造を観察できるようになりました。

AFMによる観察法の実績



発表では、新しい観察法と従来のCryo-TEM法及びX線回折法と比較し、組織の結晶形状がほぼ同等であることが確認されました。特に、乳脂肪の微細結晶が凝集した構造が維持されたままで観察できる点が、新技術の大きな特徴です。この結果は、バターの口どけ、硬さ、柔らかさといった物性を精密に制御する可能性を秘めています。

今後の展開



雪印メグミルクは「未来は、ミルクの中にある。」をコーポレートスローガンに、ミルクの新たな価値を創造することに力を入れています。この観察技術を活用することで、バターの品質向上や功能性の改善を図り、製菓や製パン、調理方法に適した製品の開発が期待されます。これにより、消費者により美味しく、利便性の高い商品を提供することが可能になるでしょう。

研究チームの骨子



今回の発表は、雪印メグミルク株式会社のミルクサイエンス研究所の松井幸太郎氏をはじめとするチームによって行われました。彼らは、長年の研究の成果をもとに、革新的な技術の開発を進めてきました。今後も、バターの組織に関する新たな知見が明らかになることで、さらなる技術革新が期待されます。バター業界や酪農生産にとって、これは大きな飛躍といえるでしょう。

雪印メグミルクは、日々の研究開発を通じて、より良い商品提供を目指しており、これらの取り組みが乳(ミルク)の価値を高め、酪農業への貢献に繋がることが期待されています。


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会社情報

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雪印メグミルク株式会社
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