インターステラテクノロジズが福島県に新拠点開設
2025年12月、インターステラテクノロジズ株式会社(以下、インターステラテクノロジズ)は福島県南相馬市に新たな支社を設立しました。この支社は、同社の小型人工衛星打上げロケット「ZERO」の製造体制を強化するための重要な拠点として位置づけられています。これにより、インターステラテクノロジズは北海道大樹本社、東京支社、帯広支社に続く、製造機能を有した拠点を整えたことになります。
新たな宇宙インフラの提供
インターステラテクノロジズは、観測ロケットMOMOを用いて、日本の民間企業で初めて宇宙空間に到達した実績があります。同社の新たな拠点は、宇宙輸送能力の向上を狙い、政府が目指す国内の打上げ能力強化に寄与するものです。特に、小型衛星専用の輸送サービス「ZERO」を開発しており、宇宙産業の新たな可能性を切り開こうとしています。
南相馬市の意義
南相馬市が新たな支社の設立地に選ばれた理由の一つに、この地域が既に航空関連や製造業に強みを持っていることがあります。2011年以降、インターステラテクノロジズは初めてこの地域に進出し、地元の産業創造センター内に拠点を設けて活動をしていましたが、今後は南相馬市に集約化し、さらなる機能強化を図ります。特に、電気・機構系部品の製造や、射場支援システムの開発を進めていく計画です。
地元との連携と雇用促進
新支社では最大30名のオフィス機能を設け、すでに数名の地元社員が働き始めています。これは地域経済への貢献に繋がるものであり、インターステラテクノロジズは地域の雇用創出にも力を入れています。開所式は2025年12月18日に行われ、地域の方々や行政、金融機関関係者を招待し、支社設立を祝いました。
将来的なビジョン
今後、インターステラテクノロジズはこの支社を通じて宇宙産業の振興に貢献し、競争力のある価格で高頻度打上げ可能な宇宙輸送サービスの体制構築を加速させるとしています。目標とするのは、社会で実用される宇宙インフラの提供です。これにより、日本国内での宇宙産業をより強固なものにするための取り組みを続けていくことでしょう。
会社概要
インターステラテクノロジズは2013年に北海道大樹町で事業を開始し、現在はロケットの開発や製造、打上げサービスに加え、人工衛星の開発・製造・運用サービスを提供しています。今後の動向が非常に楽しみです。