金沢の歴史を振り返る公開写真展開催！昭和100年アーカイブスにみる金沢の魅力

金沢の歴史を振り返る公開写真展開催！

金沢市役所第二本庁舎の1階ロビーにて、「昭和100年アーカイブスにみる100年前の金沢・石川の建築」という公開写真展が、2025年11月5日（水）から11月14日（金）の期間にわたり開催されます。これは金沢市と金沢工業大学が連携して創設した「金沢歴史的建造物関連資料アーカイヴス」に基づくもので、地域の貴重な歴史を感じることができるイベントです。

この展示においては、昭和元年頃にさかのぼる金沢市および石川県内の建築や町並みの写真資料が紹介され、過去100年間の金沢の変遷を知る絶好の機会です。展示される資料は、石川県の建築技師である田辺満一氏が残した貴重な「田辺満一所蔵資料」から選定されています。田辺氏は多くの重要な建築物に携わった人物で、彼が設計した旧石川県立図書館や玉川警察署、旧石川県庁舎などの図面や写真を通じて、100年前の金沢の姿をご覧いただけます。

このイベントは、金沢工業大学建築アーカイヴス研究所が田辺氏の遺族から寄贈された資料をもとに構成されています。デジタル化されたこれらの資料は、未来に向けての文化的継承の役割を果たすものとして、大切に管理されています。

開催期間と会場

本展示会の開催期間は、2025年11月5日（水）から11月14日（金）までです。開場時間は午前9時から午後5時45分まで、最終日の14日は午後5時までとなっており、土日も来場可能です。会場は金沢市役所第二本庁舎の1階ロビーです。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

展示内容の概要

展示の中では、田辺満一が手がけた数々の建物の情報が提供されます。田辺氏は、イギリス風のバロック様式を得意とし、シンメトリーでクラシックなスタイルを用いて、地域の特色を反映したデザインが特徴です。

前田家図書館

前田家の蔵書を起源として明治12年に設置された公共図書館で、明治36年には新装されたとされています。この図書館は地域の教育の場として重要な役割を果たしました。明治41年には蔵書が返却されましたが、その後も地域の文化の拠点として機能し続けました。

石川県演武場

大正2年に建設されたこの施設は、武道の演武大会が行われた場所で、戦前の武術団体にも深く関わっています。多くの歴史を持つこの場所は、地域の武道文化を支えていましたが、戦後、GHQの指導により解散となりました。

犀川大橋

大正8年に取り換えられた鉄筋コンクリート製の犀川大橋は、当時の最新技術を駆使したものでした。見事なデザインであったが、豪雨により崩壊し、その後新たな鉄橋が建設されました。

展示されるこれらの建物についての詳細な情報が提供され、訪れる人々は金沢の歴史と文化を体感することができます。また、同時に開催されるパネル展では、金沢市指定の文化財である「尾﨑神社豊受稲荷社社殿附御宮移転図巻」にも触れる機会があります。

この貴重な展示を通じて、私たちの生活や文化に深く息づく金沢の歴史的資産を再発見できることと思います。ぜひ、この機会をお見逃しなく！