四万十町の小学生が社会課題に挑む新たな取り組み
高知県四万十町立窪川小学校において、2023年10月7日、6年生を対象にテクノロジーを活用した社会課題解決アイデアを競う「ビジネスピッチ選手権」が行われます。このイベントは、イコールチャンス株式会社が展開するキャリア教育プログラム「TERAKOYA Program」の一環であり、四万十町教育委員会との協力の下に実施されます。
この取り組みは、2022年5月に経済産業省が発表した「未来人材ビジョン」を背景にしています。日本の18歳の若者のうち、「自分の国に解決したい社会課題がある」と答えた割合は、他国の平均70%に対し、46%という低い数字を示しています。このことから、企業は教育分野での役割を強化し、現場での変革を促す必要があるとの提唱がなされています。
「TERAKOYA Program」は、地域や家庭による教育環境の差をなくし、全ての子どもたちに平等な学びの機会を提供することを目指してスタートしました。代表の小川圭美氏は、自身の子育て経験を生かし、コロナ禍における子どもたちの学びに対する懸念から、このプログラムが開始されたと語ります。
今回のビジネスピッチ選手権では、参加する子どもたちが「身近な社会課題を解決するためのテクノロジー」を学び、解決策を具体化して発表します。プログラムの構成には、課題解決の方法を考えるための「テクノロジーカード」が用意されており、グループごとのプレゼンテーションが行われます。審査員には、実際にテクノロジー関連の事業に関わるイコールチャンスのスタッフが参加し、評価を行う予定です。
この授業は、過疎化が進む四万十町においても、自らが望むキャリアを見出す機会となることを期待されています。子どもたちは、テクノロジーを適切に活用することで、きっと自分の未来に対する新たな視点を得ることでしょう。
授業の詳細
- - テーマ: テクノロジーを活用!身近な社会課題を解決するアイデアを競う「ビジネスピッチ選手権」
- - 日程: 10月7日(火曜日)9:35~11:15(2時間目・3時間目を利用)
- - 対象校: 四万十町立窪川小学校6年生51名
- - 開催場所: 四万十町立窪川小学校 体育館
当日は、事前に宿題として取り組んできた社会課題を発表し、それをテクノロジーでどのように解決するかを学ぶ形となっています。また、子どもたちが将来のキャリア形成に役立つ知識を得ることを通じて、地域における教育環境の向上を図ります。
高知県での取り組み
高知県では2024年9月から、吾川郡の小学校3校で「AIの本質を伝える特別授業」を実施し、AIの可能性とリスクについて子どもたちに学ぶ機会を提供する予定です。これにより、地域の子どもたちが先進技術に触れ、将来の社会に対する理解を深めていくことが期待されています。
この取り組みを通じて、社会問題に意識を向け、日々の学びの中で自らが関与する未来の形を描く力を育てていきたいと考えています。取材に関しての詳細は、四万十町役場の学校教育課までお問い合わせください。