新電元工業が革新技術で生まれ変わらせた次世代パワーMOSFET
近年の電動モビリティの進化に伴い、高電圧バッテリーがますます普及しています。この流れに合わせ、車載機器には100Vから200Vの耐圧を備えつつ、大電流に対応する素材が欠かせません。そこで、新電元工業が開発した次世代パワーMOSFET「TOLLパッケージシリーズ」が登場しました。この新しい製品は、モビリティの軽量化と設計の柔軟性を両立させるための重要な一手と言えるでしょう。
小型化と高性能の実現
新たに導入されたパッケージ設計により、このパワーMOSFETは従来の製品と比較して約25%の実装面積削減を実現しました。この小型化は、将来的な設計において空間を有効に使うだけでなく、部品の集約や軽量化にも寄与します。さらに、この新製品はシールドゲート構造を採用したチップによって、定格電流が232Aに達し、従来品と比較して約180%の大電流を達成しています。
性能向上とリスク低減
この次世代MOSFETのもう一つの特筆すべき点は、Ciss/Crss特性の改善です。この性能向上により、セルフターンオンのリスクが約44%も低減しました。これにより、新電元はより安心して使用できる製品を提供することが可能になりました。また、Ronの値についても、200Vクラスで46%低減するなど、低ノイズ化にも成功しています。
様々な用途に対応
新電元工業のこのパワーMOSFETは多用途にわたって使用されることが期待されています。大容量モータ駆動や車載ECU、逆接や逆流防止など、様々な分野での利用が見込まれています。また、現在200V耐圧のモデルも開発中ということで、今後ますますラインナップが充実していくでしょう。
企業の使命
新電元工業は、1949年に設立以来、パワーエレクトロニクスを中心に独自技術を活用した製品を提供してきました。半導体技術、回路技術、実装技術を兼ね備えた同社は、今後も持続可能な社会の実現に寄与する製品開発に取り組んでいく方針です。さらに詳しい情報は、同社の
公式ウェブサイトからご覧いただけます。
新電元工業は、他社と一線を画す技術革新で、次世代の電動モビリティの課題を解決し、ますます進化する市場のニーズに応え続ける企業です。