AI議事録の現状と課題
2026年10月14日、Nishika株式会社は1,202人を対象に「会議と議事録の実態調査2026」を実施し、AI議事録ツールの導入状況とその活用についての実態を明らかにしました。この調査によると、AI議事録ツールを導入したと回答したのは35.4%でしたが、そのうち47.3%が「活用できていない」とのこと。
調査結果の概要
導入状況と活用未満の実態
調査を詳細に見ると、AI議事録ツールを導入していると答えた人の中で、活用できていない理由が様々な要因によることがわかります。特に、議事録を主に作成する人のうち56.2%が、また20〜30代においては56.9%が活用できていないという結果が出ました。
セキュリティ上の課題
活用できていない理由として最も多かったのは、「文字起こし・要約の精度が不十分」で26.9%、次いで「クラウドにアップロードできない会議がある」が22.4%でした。また、セキュリティに関わる各項目が合計50.2%を占め、セキュリティ問題が壁となっていることも伺えます。特に「クラウドにアップロードできない会議がある」という理由は多くの人に影響を与えており、導入前には認識されていなかったことが後に大きなボトルネックとなっているのです。
背景にあるセキュリティの実態
調査の背景には、急速に進展する生成AI技術の利用と、それに伴うセキュリティへの警戒が存在します。総務省によると、実際に生成AIを利用している企業は86.4%にも上っており、議事録やメール作成の補助としての利用が高いことがわかりました。しかし、個人情報漏えいの事故が過去最多を記録するなど、企業のセキュリティ対策が問われる現状です。
このような環境において、企業が会議やその記録をどのように管理するかは、単なる業務効率化の観点を超えた重要な課題だと言えます。Nishikaは今回の調査を通じて、実際に議事録を作成する人や読む人のニーズを把握することを目的としました。
ツールの導入後のサポートが必要
Nishika株式会社の山下達朗CEOは、調査結果を受けて次のように述べています。「AI議事録は導入すれば終わりではない。多くの企業が、導入後にどの会議をどのように処理するかについて明確にしていない。これが、AI議事録の活用率が低い一因であると考えます。」
つまり、AI議事録が持つポテンシャルを最大限に引き出すためには、導入の際に社内のプロセスを整理し、どの会議にどの情報が含まれているかを把握することが重要になります。これにより、AI議事録はさらに広範な場面での活用が可能になるでしょう。
まとめ
AI議事録ツールの導入が進む一方で、実際の活用においては多くの企業がセキュリティの壁に直面している現状が浮き彫りになりました。今後は、導入したツールを効果的に活用するためのサポートや教育がますます重要になってくるでしょう。セキュリティに関する懸念を解消しつつ、AI技術を生かした議事録生成を進めるために、企業はどのような方策を講じるのか、注目されるところです。