スペースデータ、国連と協力し災害対策に新たな一手を

スペースデータと国連の共同行動

株式会社スペースデータは、英連邦加盟国のガーナおよびトリニダード・トバゴでの災害対策支援プロジェクトを国連宇宙部と共同で開始しました。この取り組みは「CommonSpace Initiative」のもと、特に気候変動の影響を受けやすい国々に向けたものです。

プロジェクトの背景と目的

近年、世界各地での気候変動の進行に伴い、洪水や高潮といった自然災害が頻発している状況が続いています。特に英連邦加盟国においては、脆弱なインフラによって被害が甚大化することが懸念されています。そこで本プロジェクトでは、以下の三つの目的を掲げて出発しました。

1. 災害リスク評価に必要な空間情報基盤とデータ分析支援の整備
2. 洪水被害の可視化と迅速な対応計画の支援
3. 都市インフラ計画及び防災計画に役立つデジタルツイン基盤の開発

具体的な成果

プロジェクトの実施にあたっては、デジタルツイン技術と洪水シミュレーションを用い、2025年の初頭からはこの技術をガーナとトリニダード・トバゴの双方で展開します。これにより、現地の災害リスクを評価し、必要な対応策の迅速化を図ります。

例えば、以下のような技術的成果が開発される予定です。

- 高精細衛星画像を基にした都市部のデジタルツインモデルの構築
- 洪水シミュレーションによる被害想定の可視化

これらのデジタルツインモデルは、行政機関が被害リスクを評価する際にも役立てられ、具体的な都市インフラ整備や防災計画の立案に活用されます。

プロジェクトの波及効果

本プロジェクトは国連が提唱する「すべての人に早期警報を」という目標の実現に貢献することを志向しており、特に開発途上国においては、災害に対する備えが急務となっています。今後は、得られた成果を基に避難ルートや地域のインフラ計画に関するデータドリブン型の防災計画も検討していきます。また、対象国の要望に応じて展開するプログラムの拡大も視野に入れています。

スペースデータの役割

スペースデータは、プロジェクト全体の設計・開発を担当しますが、この取り組みを通じて、宇宙技術の利活用がより多くの国々で進むことが期待されています。特に、自然災害のリスクが高い地域における防災対策において、IT技術の活用が今後のカギとなると考えられます。

このプロジェクトを皮切りに、気候変動に立ち向かうための新たな枠組みが構築されることが期待され、その結果として持続可能な都市開発が可能になることでしょう。