宿泊業界の持続的支援を求める全旅連青年部の要望

宿泊業界の持続的支援を求める全旅連青年部

新型コロナウイルスの影響で宿泊産業が深刻な危機に直面しています。このたび、全旅連青年部のメンバー65名は、全国各地から自民党に対して「宿泊事業者に対する継続的な支援要望」を提出しました。おおよそ70ページに及ぶ要望文書には、宿泊業に関する詳細な支援の必要性や具体的な支援策が含まれています。

宿泊業界の現状

コロナ禍の影響は宿泊業界に甚大で、事業の継続が困難な事例も多く見られます。実際、宿泊施設の中には営業が続けられない状況に追い込まれ、地域経済にも悪影響を与えています。宿泊業が地域経済に与える影響は大きく、雇用や食材を調達する事業者など、関連業種の経済活動に深く関わっています。

新たに始まった「地域観光事業支援」、つまり県民割なども導入され、観光需要はわずかに回復していますが、それでも予約キャンセルや宴会の自粛などが続き、業界の回復には程遠いのが現状です。多くの宿泊施設が政府のコロナ融資を活用して雇用の維持に努めていますが、資金不足が常に課題です。「このコロナの2年間で制度融資を使い果たし、新たな支援策がなければ倒産するリスクがある」という声も上がっています。

支援要望の具体的内容

全旅連青年部が求めている支援は、主に次の6点です：
1. Go Toトラベルキャンペーンの早期再開と延長
・年内の再開、令和4年度末までの継続
・地域観光支援事業の隣県への適用拡大
2. 地方創生の核である宿泊産業へのサポート
・観光拠点の再生や高付加価値化推進事業の予算拡充
3. 雇用調整助成金の延長と条件見直し
・地方都市での雇用創出と地域経済支援を目的に
4. 更なる金融支援策の拡充
・資金繰りが厳しい宿泊施設への支援
5. 災害時の受け入れ施設整備
・避難所としての機能を持つ宿泊施設の設立
6. ワーケーション推進への取り組み支援
・テレワーク環境への設備改修支援など

これらの要望は、宿泊事業者が地域雇用を支え、地元食材を使用することから地域産業全体を支えるために必要不可欠なものとして提起されています。コロナ以前の市場に戻るには、多くの時間がかかると同時に、今まで以上の支援が求められています。