新たな日本発ブロックチェーン「Japan Smart Chain」の開発計画が始動

Japan Smart Chainの開発が始動

日本初の主権型イーサリアム完全互換のレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain（JSC）」が発表されました。このプロジェクトは、千葉工業大学学長の伊藤穰一氏と、BNPLサービス「Paidy」の創業者ラッセル・カマー氏が共同で設立したAltX Research株式会社が手がけるものです。Japan Smart Chainは、日本企業や生活者、イノベーターの活動をサポートし、デジタル取引における関連規制やデータレジデンシーの課題を解決することを目指しています。

開発の背景

Web3への関心が高まる中、日本政府はデジタル資産に関する規制環境を整備しています。しかし、今もなお多くの企業はブロックチェーン技術の導入に二の足を踏んでおり、技術発展が進む海外と乖離しています。また、採用後はeKYCプロセスなどの作業の重複が経済的な負担につながっています。こうした課題に応えるべく、Japan Smart Chainの開発が企画されました。

Japan Smart Chainの特徴

Japan Smart Chainは、イーサリアムと互換性を持ち、日本国内で産業リーダーによって検証されたパブリックなブロックチェーンです。eKYCやAMLプロトコルを統合し、法令遵守や利用者のプライバシーを守る設計になっています。さらに、低コストでの提供が実現されています。これにより、事業者やユーザーはコンプライアンスの負担を軽減することができます。

特に、同チェーンでは「MIZUHIKIプロトコル」を開発し、利用者自身が制御できる認証方法を提供します。このプロトコルは、日本の規制に最適化されたeKYCツールと組み合わされ、無償で提供される予定です。

ミッションとビジョン

Japan Smart Chainは、レイヤー1ブロックチェーンの提供を通じて、日本のブロックチェーンエコシステムの向上を目指しています。利用者が個人情報を不必要に共有せずとも、安全に取引できる環境を構築することを目指しています。更に、安全で拡張性のあるデジタル取引基盤として、世界標準を目指して活動します。

開発を支えるメンバーたち

このプロジェクトには、伊藤穰一氏やラッセル・カマー氏の他にも、ブロックチェーン業界の専門家やフィンテックの経験を持つ人々が関わっています。彼らは、日本のデジタルインフラを革新し、Web3の普及を促進するために尽力しています。

投資家の期待

Japan Smart Chainを支援する投資家や企業からは、プロジェクトへの期待感が寄せられています。SBIインベストメント株式会社の丸山氏は、主権性を重視するこのプロジェクトが日本企業のブロックチェーン採用を促進すると語っています。また、Animoca Brands Japanやファミマデジタルワンなどのパートナー企業も、同チェーンのビジョンに共感し、いち早くプロジェクトに参加しています。

今後の展望

Japan Smart Chainの開発は日本国内のブロックチェーン技術の整備にとどまらず、グローバルな影響を与える可能性を秘めています。プロジェクトは規制遵守や消費者保護を重視し、日本のデジタル経済にポジティブな変化をもたらすことを目指しています。今後も多くの企業との連携を進め、インフラの拡充を図りながら、ブロックチェーンの普及と利便性向上に向けた取り組みを続けていくでしょう。