パナソニックが多層基板材料「MEGTRON」の生産能力を強化
パナソニック インダストリー株式会社は、情報通信インフラ市場でのさらなる成長を目指し、同社の多層基板材料「MEGTRON」の生産能力を2025年度からの5年間で約2倍に拡大する計画を発表しました。この動きは、AIサーバを含む通信技術の進化を踏まえたものです。
新拠点の建設
まず、グローバルな生産体制を強化するために、パナソニックはタイのアユタヤに新しい生産棟を建設することを決定しました。この新たな施設には、約170億円の投資が見込まれており、2027年11月からの稼働を開始する予定です。これにより、日本国内外での生産能力を大幅に引き上げ、2028年度内には本格的な量産体制を構築する予定です。
通信データ量の急増
生成AI技術の普及に伴い、通信データ量の急増が予想されています。それにより、サーバやスイッチ、ルーターなどの情報通信機器に対して、高速かつ大容量の通信、新たな演算処理能力の向上が強く求められています。この動きに対応するため、低伝送損失を実現できる電子回路基板材料への需要も増しているのです。
MEGTRONの強み
「MEGTRON」は、パナソニックの固有の材料技術とプロセス技術を駆使して開発されています。この基板材料は、安定した信号伝送を可能にし、通信機器における性能向上に大きく貢献します。特に低伝送損失を実現することで、通信の信頼性と安定性を向上させ、発熱の抑制や消費電力の低減にも寄与します。
期待される未来
パナソニックは今後、情報通信インフラ市場における旺盛な需要に応えていくと共に、業界最高レベルの低伝送損失を誇る製品を提供することで、AI技術の革新や社会的課題の解決に貢献することを目指しています。通信インフラの重要性が高まる中、MEGTRONの進化がどのように実現されていくのか、業界関係者の関心が高まっています。
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【プレスリリース】
多層基板材料「MEGTRON」の生産能力を5年間で2倍へ
【MEGTRONシリーズ】
ICTインフラ機器用 多層基板材料「MEGTRON」
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