SRHR for JAPAN
2025-07-30 11:54:25

「SRHR for JAPAN」キャンペーンがスタート、性と生殖に関する権利を求めて

「SRHR for JAPAN」キャンペーンが始動



国際NGOであるプラン・インターナショナルが、日本国内での性と生殖に関する健康と権利、通称SRHRの向上を目的とした「SRHR for JAPAN #一億人のためのSRHR」キャンペーンを2025年7月30日より展開します。この取り組みは、団体、専門家、企業、行政といった多様な関係者との連携を強化し、制度、教育、文化の三つの側面から課題解決を目指すものです。キャンペーンの第一弾として実施されるのは、「性的同意チェック」と呼ばれる、性的同意を学ぶためのプログラムです。

SRHRとは何か?



SRHRは、私たち一人ひとりが自分の心と身体、さらには人生や人間関係について、正しい情報にアクセスし、自らの意志で選択し、決定できる権利を示しています。これには、自身の身体や性に関する知識を得ること、望まない妊娠や性暴力からの保護、恋愛や生活についての自由な決定、安心して妊娠・出産・避妊を選べる権利が含まれます。このキャンペーンでは、誰もが自分の人生を手にすることができる社会の実現を目指し、今後4年間の活動が予定されています。

日本における課題



現在、日本のSRHRは未だ十分に実現されておらず、これにより深刻な問題が生じています。性に関する正しい知識が普及しておらず、性や生殖に関わる権利が制約されることで、性別や性的指向を理由とした差別が根強く存在しています。特に、女性やLGBTQ+の人々が自身の身体や生き方を自由に選べない状況や、社会の偏見による孤立といった問題が山積しています。

性暴力もまた大きな社会問題でありながら、適切な対策が不十分であり、被害者が声を上げにくい環境が続いています。また医療サービスへのアクセスが難しく、安全な避妊法や性感染症の治療、妊娠・子育てに関する支援が利用しづらい現状があります。これが原因で、特に弱い立場にある人々は想定外の妊娠や性感染症のリスクにさらされ、結果的に教育や雇用の不安定化を招く悪循環が続いています。

性的同意チェックの意義



最近の調査によると、日本のSRHRに対する認知度は25%、理解度はわずか9%という低水準です。多くの人がSRHRを「重要」と考えているものの、「尊重されている」と感じる人は少なく、意識と現実に大きなギャップがあります。特に「性的同意」については、約90%が重要だと回答しているのにも関わらず、実際に学んだ経験のある人はわずか18%で、同意が常に得られていると自信を持つ人は30%未満という結果が出ています。このことは、意識が実践に結びついていないことを示しています。

このような結果を受け、「SRHR for JAPAN」は、性的同意を学ぶための「性的同意チェック」を実施することを決定しました。このチェックは、難解でなく、対話や学びのきっかけを提供するツールとして機能します。具体的には、参加者が問題に挑戦し、解説を通じて理解を深める形式を採用します。誰もが気軽に参加できるような環境を提供することで、知識を学ぶ機会を増やすことを目指しています。

多様な取り組みを通じて



キャンペーンは、ウェブサイト上で参加できるほか、2023年8月18日からは渋谷でポスター掲示を行い、対話を促進する場を提供します。これにより、情報の発信と行動の架け橋を築くことを目指しています。性的同意に関する理解を深める機会を通して、多くの人々が意識を高め、行動に移すことが期待されています。

プラン・インターナショナルの役割



このキャンペーンは、プラン・インターナショナルが主体となり、国連人口基金や他のNGO、専門家そして国際的な機関と連携して進められます。コンセプトは「未来を選べることが当たり前の社会」。この理想を実現するために、性や生殖に関する権利が尊重される社会の形成に向けて、さまざまな立場からの学びと思いやりを大切にしていきます。

結論



「SRHR for JAPAN」のスタートは、性と生殖に関する権利を求める重要な一歩です。私たち一人ひとりが正しい知識を持ち、自己決定権を尊重される社会の実現に向けて、全ての人が共に課題に取り組んでいくことが求められています。


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会社情報

会社名
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン
住所
東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22サンタワーズセンタービル10階
電話番号
03-5481-6100

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