大阪・関西万博におけるブラッコ・グループの活動
画像診断分野で際立った存在感を示すイタリア企業、ブラッコ・グループが大阪・関西万博「健康とウェルビーイングウィーク」で重要な役割を果たしました。このイベントは、健康や持続可能性に関する最新の技術やイノベーションを広めるプラットフォームとなり、ブラッコ・グループとそのヘルスケア部門のCDI(Centro Diagnostico Italiano)が戦略的に参加しました。
ブラッコ・グループは「AGEVITY JAPAN」と題するフォーラムにおいて、長寿社会を見据えた議論を展開しました。大阪および東京の駐日イタリア大使館では、イタリア技術研究所(IIT)と共同で行われたヘルステクノロジー関連のワークショップにも参加。大阪・関西万博におけるイタリア館では、自社の新しい拠点「ブラッコ・ジャパン」の設立を広くアピールしました。
「大阪万博は、今の複雑な時代において非常に貴重なプラットフォームです」と、ブラッコ・グループのディアナ・ブラッコ会長兼CEOは語ります。この万博では、61カ国が集まり、健康や長寿、ヘルスケアに関連する議題について意見を交わしました。特に、長寿国であるイタリアと日本が共に人口の高齢化に直面する中で、知見を共有することが重要です。
AGEVITYフォーラムの意義
実際、AGEVITYフォーラムでは、イタリアの産業界や行政関係者、医療従事者が一堂に会し、「健康・高齢化・持続可能性・長寿」といったテーマで意見を交わしました。大阪万博イタリア総領事のマリオ・ヴァッターニ氏は、「イタリアと日本は多くの課題を共有しており、高齢化もその一環です。これらの重要な業界プレイヤーが協力することで、新たな相乗効果が生まれるでしょう」と述べました。
ブラッコ・グループのイノベーション・ハブの責任者であるアレッサンドロ・マイオッキ氏は、「画像診断の進化は、医療のあり方を変える要素であり、人々の平均寿命を延ばすための重要な手段です」と強調しています。ここでは、先進的なイメージング技術によって、体内の病変を早期に発見することが可能になります。
新しい挑戦、ブラッコ・ジャパン
さらに、ブラッコ・グループは大阪万博のイベントの一環として、昨年に設立された「ブラッコ・ジャパン」を紹介しました。この新会社は日本の医療市場に特化した活動を行い、高品質な造影剤を製造・販売します。ディアナ・ブラッコ氏は「日本は私たちにとって戦略的な地域であり、高度な医療制度に支えられた健康意識の高い国です」とも言及しています。
「ブラッコ・ジャパン」を通じて、同社は日本における存在感をさらに強化し、「命を再生する芸術」の理念のもと、技術革新を続けていく意向を示しました。これにより、高度な画像診断ソリューションを医療現場に提供し、医師や患者のニーズにより効果的に応えることを目指しています。
今回の大阪・関西万博におけるブラッコ・グループの取り組みは、単なるビジネス展開にとどまらず、国際的な協力や技術の革新、生命に関する新たな展望をもたらす重要な機会となりました。ブラッコ・グループは今後も、日本における医療の未来に向けた挑戦を続け、持続可能な社会の実現に寄与していくことでしょう。
ブラッコ・グループについて
ブラッコ・グループは1927年に設立され、ライフサイエンス分野における診断イメージングのリーダーとして、現在は100カ国以上で事業を展開。総売上高は18億ユーロに達し、特に研究開発に関しては毎年10%以上を投資しています。このような貢献が、今後の健康な社会の構築に役立つことを期待しています。