アシオットと大崎電気が共同開発
株式会社アシオットと大崎電気工業株式会社は、ビルや商業施設向けの「スマートビルディングシステム」を共同で開発することを発表しました。このシステムは、テナントのエネルギー使用量をより正確かつ効率的に管理することで、施設管理者が抱えるさまざまな課題を解決します。
現状の課題
一般的に、ビルオーナーは各テナントに対して電力や水道、ガスのメーターを設置し、管理者が巡回によってエネルギー使用量を計測し請求します。しかし、中小規模のビルや商業施設では、機械式メーターを使い続けているところが多く、以下のような問題を抱えています。
- - テナントの営業時間内にしか巡回できないため、検針作業が時間的に制限される。
- - 設置環境による確認作業の困難さ。
- - 目視ミスや転記ミスからくる誤請求のリスク。
新システムの特徴
このような問題を解消するために、アシオットと大崎電気が開発した「OCR検針システム」では、物理的なメーター設備を更新せずに、遠隔管理が可能です。これにより、検針業務の工数を削減し、誤請求リスクを軽減できます。
主な特徴
1.
簡単設置: OCRデバイスは既存のメーターに取り付けるだけで、自動検針システムを導入できます。電気工事が不要で、スムーズに導入できるのが魅力です。
2.
低コスト: 特に中小ビル向けに適したシステムで、初期投資を抑えられるため、負担が軽くなります。
3.
業務負担ゼロ: 管理者が現地を巡回する必要がなく、インターネットを通じてデータ管理ができます。これにより、請求業務も遠隔で簡単に行えます。
2021年の実証試験と今後の展開
OCR検針システムは、2021年後半に実証試験を行い、2022年前半から販売を開始する予定です。2025年度末までに、累計1,000施設への導入を目指しています。また、このシステムを基に、環境データ測定や設備監視などの新しいサービス開発にも取り組む予定です。
共同開発の強み
大崎電気はスマートメーターによるエネルギー計測のノウハウを持ち、アシオットはIoTやAI技術に特化しています。これらの技術を組み合わせることで、両社はより効率的で先進的なビル管理ソリューションを提供できるでしょう。
アシオットについて
アシオット株式会社は、エッジAI技術を駆使したサービスを提供し、さまざまなニーズに応えています。彼らは未来のIoTを支える技術者集団として、ビッグデータ分析やコンサルティングを含む多岐にわたる事業を展開しています。
この新しいスマートビルディングシステムは、業界に革命をもたらす可能性を秘めており、今後の展開から目が離せません。