城西国際大学の国武ゼミが持続可能ビジネスコンテストで大健闘
城西国際大学経営情報学部の国武ゼミナールに所属する4年生たちが、株式会社トリドールホールディングスによって主催された「第5回持続可能ビジネスコンテスト」において、数多くの大学と学生たちの中からファイナリストに選ばれるという快挙を達成しました。このコンテストは、全国の大学生が同社のビジネスモデルをもとに持続可能な事業計画を考案することを目的としており、参加者は新たなソーシャルビジネス視点の重要性を学ぶ機会に恵まれます。
コンテストには、23大学から47チームがエントリーしており、単なるアイデア発表ではなく、厳格な評価基準があります。これには、革新性、収益性、実現可能性、企業理念との親和性、社会的影響度、そしてプレゼンテーション能力という6つの視点が含まれ、これらの総合的な評価に基づき最終的な結果が決定されます。
竹害解決のための独創的な提案
ファイナリストには、浅井聖徳さん、大野快斗さん、中西奏人さん、星野優香さん、前田優央さんの5名が選ばれました。彼らが提案したのは、竹の生態系に伴う問題である「竹害」の解決に寄与する「竹炭を使用したうどんとその店舗内の装飾デザイン」でした。このプロジェクトは、千葉県東金市の竹の繁茂問題を受けて発展したものであり、地元の自然資源の価値を最大限に活用することを目指しています。
提案の中心には竹炭の健康効果があり、このアイデアは現在運営されている「丸亀製麺」での商品展開も見据えたものでした。学生たちはうどんの粉から自作し、試食を通じて味覚や食感についてデータ収集を行い、約2年間にわたり研究を重ねてきました。さらに、竹を用いた内装デザインや食器の提案、地域社会における環境教育プログラムの展開など、幅広い活用方法を盛り込むなど、非常にクリエイティブで多角的な考察を行いました。
最終選考会はトリドールホールディングスの本社で行われ、経営層の前で直接プレゼンテーションを実施。残念ながら受賞には至りませんでしたが、非常に貴重な経験を得たと、参加した学生たちは語っています。
古民家カフェの試みと地域貢献
また、このプロジェクトの一環として、国武ゼミと地域との連携を目指す「域学共創プロジェクト」に参加するメンバーは、いすみ市で古民家カフェを運営し、竹を活用したインテリア製作にも挑戦しました。竹製のライトを自作し、木造の古民家に調和したデザインで、来場者からも高い評価を得ています。
さらに、11月に開催された大学祭「JIU Festival」では、地域で収穫された竹や藁を使用してお正月飾りやフィンランドの伝統的なクリスマス飾り「ヒンメリ」を制作するワークショップを催し、来場者にその制作方法を教える活動も行いました。これにより、地域の資源を活用する意義を広める活動を展開し、多くの人々とのコミュニケーションを深めました。
将来を見据えた思い
経営情報学部4年の浅井聖徳さんは、「2年間の竹プロジェクトを経て、多くの貴重な経験を得た」と振り返ります。「特に、トリドールホールディングスのビジネスコンテストで、自分たちの意見を提案できたことは大きな自信につながりました。この経験を生かし、将来的には行政で地域の課題を解決する案を提案できるようになりたいと考えています。」と、未来への意欲を語ってくれました。