兵庫県川西市で新たな取り組みとして、子どもと若者が自ら意見を表し、まちづくりに積極的に参加する機会を増やすことを目的とした「川西市こども・若者参加条例」が施行されました。この条例は、あらゆる場で安心して自分の考えを発信できる環境を整えるためのもので、2023年4月1日から正式に実施されています。
この施行に伴い、川西市内の子どもと若者自らが自分たちのアイデアを基にイベントを企画・運営するワークショップが始まりました。初回となるワークショップは2023年8月23日に行われ、参加したのは13歳から27歳の10名。イベントの内容や、どうすればより多くの人々を引き寄せることができるかなど、活発な意見交換が行われました。
こども・若者参加条例の背景
川西市では、子どもと若者(9〜29歳)の意見を条例に反映させるため、専門の「こども・若者による意見表明の条例検討部会」を設置しました。そして、これに基づくワークショップやパブリックコメントを通して具体的な条例案が形作られ、最終的に2023年4月に施行されました。このようにして、こどもや若者が意見を表明し、地域活動に参加することを奨励する仕組みが整ったのです。
現在、川西市では教育機関、保護者、市民団体などとの連携を通じて、子どもや若者がさまざまなイベントや町づくり活動に関与できる機会を拡充しています。
第1回ワークショップの様子
初回のワークショップでは、参加者がどのようなイベントを開催したいか自由に話し合い、それぞれのアイデアを出し合う場となりました。市の地域で普段からイベントの企画やサポートを行っている市民もファシリテーターとして参加し、参加者から出されたアイデアに対し実現に向けた具体的な助言を行いました。参加した子どもたちは、「様々な視点からアイデアが出てきて楽しかった」「他の人たちの意見を聞くことで、自分の思いを実現させるためにどうするか考えられた」など、充実した時間を過ごしたことを報告しています。
今後のワークショップでは、出されたアイデアを元にイベントの具体的な内容を決定していく予定です。次回は9月6日予定で、出されたアイデアの中から実際に何を行うかを選びます。その後、9月20日、10月11日、10月25日の各ワークショップでは具体的な準備や役割分担などを進め、11月1日に川西能勢口駅周辺で本番のイベントを開催する運びです。
まとめ
川西市でのこの取り組みは、こどもと若者にとって自らの意見を発信できる貴重な機会であり、彼らの成長にも大きく寄与するものです。未来のリーダーたちが自らのアイデアを形にする過程をサポートすることは、地域社会全体にも好影響をもたらすことでしょう。今後のワークショップやイベントの展開には、地域の多くの期待が寄せられています。