台湾と九州の経済シンポジウム、未来の可能性を探る
2023年10月4日、福岡市のザ・リッツ・カールトンで「台湾・九州経済シンポジウムIn福岡」が開催されました。このイベントは、玉山銀行、福岡商工会議所、台湾貿易センターが共同で主催し、九州と台湾のビジネス関係のさらなる発展を目指しています。
シンポジウムには、九州や福岡地域の運輸、エネルギー、金融、不動産などの業界から100人以上が参加しました。特別ゲストとして、台北駐福岡経済文化弁事処の処長、陳銘俊氏も参加し、開会の挨拶を行いました。
経済・貿易の強化と未来の展望
シンポジウムのテーマは「九州と台湾の経済・貿易関係」。登壇者たちは、台湾と日本の経済協力の強化について意見を交わす絶好の機会としました。特に関心が寄せられたのは、半導体業界の進展で、特に九州におけるTSMCの進出は、地域の経済に大きな影響を与えると見込まれています。
九州商工会議所連合会の会長である谷川浩道氏は、「TSMCの九州進出がもたらす新たな機会」を強調し、経済交流だけでなく人的交流の拡大も予想されると述べています。また、玉山銀行の黄男州会長も、九州が半導体製造の拠点になるという展望を示しました。
シンポジウムの内容と議論の議題
シンポジウムでは、玉山銀行福岡支店長の久保敏也氏と台湾貿易センター大阪事務所の張惠莉所長が、九州と台湾の経済・貿易関係について講演を行いました。彼らは、グローバルなサプライチェーンの変化を背景に、未来の協力の可能性と新たなビジネスチャンスについて議論しました。
パネルディスカッションでは、柴田建哉氏がコーディネーターを務め、谷川浩道、黄男州、黄志芳の3人がパネリストとして登壇しました。ここでは台湾と九州の協力の機会について、鋭い分析とともに意見が交換されました。参加者たちは、今後の協力に向けた強固な基盤が築けたと感じています。
九州の魅力と玉山銀行の展望
九州は、交通インフラや海外投資補助金制度など、外資系企業を引きつけるための政策を推進しています。玉山銀行は、2023年7月に福岡支店を開設し、台湾系銀行として初めての拠点を築きました。さらに、10月末には熊本出張所の開設が予定されており、九州の企業に対して包括的な金融サービスを提供する計画が進行中です。
このシンポジウムが示すように、玉山銀行は台湾と日本の経済・文化交流をさらに発展させるために尽力する意向を示しています。双方が国際的な舞台での活動を強化し、共に発展する未来を見据えています。
将来的には、九州が新たなシリコンアイランドとして発展することが期待され、外資系企業がますます九州に進出することで、地域経済の活性化にも寄与するでしょう。