バイオ炭を用いた環境保護と食文化の融合──ぐるなびの挑戦
株式会社ぐるなびが、新たに展開する環境価値農産物のプロジェクトが注目を集めています。2022年度から始まった国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業に参画し、バイオ炭を活用した農産物の実証を拡大しています。その一環として、メニューフェアを東京都内の2つの飲食店で開催することが決定しました。
メニューフェアの詳細
この実証イベントは、2025年11月1日から30日まで行われ、参加する飲食店は「インコントロ」と「スーツァンレストラン陳 渋谷」です。各店舗では、バイオ炭を施用して生産された特別メニューがデザインされます。これは、飲食店のシェフが生産者である北総クルベジファーマーズから直接バイオ炭の取り組みについて聞き取りを行い、その知見を基にメニューを考案するというプロセスを経ています。
具体的なメニュー
インコントロ(東京都港区)では、ディナータイムに以下の3品が提供されます。
1. シチリア風かぼちゃのマリネ
2. サツマイモとスペイン産生ハムのインヴォルティーニバルサミコソース
3. 旬の一皿
一方、
スーツァンレストラン陳 渋谷では、ランチに以下の4品が楽しめます。
1. 北総泡菜(北総クルべジから届く野菜のピクルス)
2. 黄金南瓜鶏(南瓜と鶏モモ肉の老油煮込み)
3. 魚香煎鮮魚(鮮魚の煎り焼き)
4. 紅苕甜彩々(さつまいもの中華甜心)
環境意識とその重要性
このプロジェクトの核心は、バイオ炭の利用を通じたCO₂削減にあります。バイオ炭は、農地に炭素を固定化する効果があり、土壌の養分供給や作物の生育を助けるための機能が期待されています。持続可能な農業を目指すぐるなびは、将来的に飲食店でバイオ炭を用いた農産物が恒常的に提供できる商流モデルを構築することを目指しています。
ぐるなびの今後の展望
さらに、ぐるなびは「食でつなぐ。人を満たす。」という企業の存在意義をもとに、食の持つ可能性を引き出し、持続可能な社会の実現に向けた多様な連携を模索しています。今後も、環境価値農産物の普及や販路の拡大に積極的に取り組む予定です。
この取り組みによって、消費者に対する環境意識の向上が期待されると同時に、おいしい料理を通じて食文化の楽しさを広げることにもつながります。手に取って楽しめる、環境に優しい農産物の新しい形を提供するぐるなびの挑戦に、ぜひご注目ください。
実証の概要
- - 実施期間: 2025年11月1日(土)〜30日(日)
- - 提供農産物: かぼちゃ、さつまいも、その他農産物
このように、ぐるなびのバイオ炭を用いた農産物の取り組みは、食文化の発展と環境保護を同時に進める新たな試みと言えるでしょう。