江の島に新たな魅力を引き出す利活用事業が始動

江の島の新しい試みが始まる

神奈川県藤沢市にある江の島で、公募による「かながわ女性センター跡地利活用事業」に江ノ島電鉄、小田急電鉄、そしてフジタの三社からなる共同事業体が優先交渉権者に選定されました。このプロジェクトは2025年7月16日を見据えており、江の島の東部エリアに新たな観光のハブを築こうとしています。

豊かな地域資源の活用

江の島は観光名所で知られていますが、特に西部エリアには「江島神社」や「仲見世通り」があり、多くの観光客が訪れます。しかし、東部エリアはヨットハーバーや駐車場が広がりながらも、宿泊施設が少なく、訪れる機会が限られています。そこで、地域の魅力を再発見するため、食や体験を融合したコンテンツを通じて、江の島らしさを体感できる場を提供することを目的としています。

プロジェクトの名称は「（仮称）ENOSHIMA COAST LIFE PARK～江の島らしさを体感できるみんなの広場～」です。地元の新鮮な魚介や野菜を楽しめる飲食店を夜間まで営業し、友人や家族と一緒に料理を楽しむことができるスペースを用意します。また、海風を感じられる芝生広場でのマルシェも開催され、地域の人々と観光客の交流の場が生まれます。

加えて、宿泊機能も盛り込むことで、訪れる人々の滞在時間を延長し、江の島の美しい情景を存分に楽しめるようにします。さらに、災害対策として、地盤が高い地点に津波避難タワーを設けるではなく、周囲の自然と調和した低層の建物で景観を損なわないようにする配慮もなされています。

地域との協力の重要性

このプロジェクトは、江ノ島電鉄が湘南・江の島地域での歴史を活かし、地域ならではの魅力を再発見できる機会を創出することを目指しています。地域の事業者との連携を強化することで、さらなる賑わいが生まれることでしょう。

事業が正式に決定されれば、2027年度末の開業を目指します。江ノ島電鉄と小田急グループの交通インフラを活用することで、来訪者にとっての利便性を向上させ、地域全体の活性化につなげる計画です。