リゾートホテルと成功するM&Aの物語
2023年、北海道富良野に位置する有限会社ノース・カントリーが、佐賀県の株式会社竹下製菓とのM&Aを成立させました。この展開は、事業承継の課題を乗り越え、業界の新たな方向性を示す一例として注目されています。
M&Aの背景
ノース・カントリーは、富良野と函館でリゾートホテルを運営する企業で、約30年前に鈴村保司氏によって設立されました。鈴村氏は、北海道の魅力に惹かれ、自らの手で建物を作って宿泊事業を始め、その後多くのゲストを迎え入れてきました。しかし近年、鈴村氏は事業承継の問題に頭を悩ませていました。これに対し、必然的に企業の未来を考えざるを得なくなったのです。
そんなとき、M&Aキャピタルパートナーズ株式会社が彼の相談に乗り始めました。鈴村氏は、アドバイザーとの出会いを通じて、新たな企業との出会いを果たしました。
竹下製菓との出会い
竹下製菓は、九州地方で有名な冷菓「ブラックモンブラン」を製造する企業として知られ、100年以上の歴史を誇ります。近年、竹下製菓はホテル事業にも参入し、事業の多角化を図っていました。このような背景から、ノース・カントリーとのM&Aが実現しました。
鈴村氏は、竹下製菓の堅固な経営基盤と、地域に根付いた企業文化が魅力的であると感じました。また、両社の代表者同士の対話が進む中で、企業の価値観が一致したことも、成約に向けた大きな要因となったのです。
M&A成約のプロセス
M&Aキャピタルパートナーズは、鈴村氏の想いをしっかりと聴き、彼のビジョンに共感する企業を探すことに注力しました。
「M&Aは単なる契約ではなく、両社の未来を見据えたパートナーシップの形です」と、担当アドバイザーの田中裕基氏は語ります。
彼らはまた、竹下製菓の代表取締役社長・竹下真由氏とも密に連携を図り、両社の利益になる条件を丁寧に整えていきました。
新たなステージへ
このM&Aによって、ノース・カントリーは竹下製菓の強固な支持を受け、さらなる発展が期待されています。また、竹下製菓はリゾート業界への進出を果たし、新しい顧客層を開拓するチャンスを得ました。
結論
今回のM&Aは、事業承継問題を解決するだけでなく、双方にとっての成長戦略でもありました。鈴村氏と竹下氏の信頼関係が根底にあり、M&Aの成功に繋がったのです。こうした背景があるだけに、今後の両社の更なる発展に期待が寄せられています。
これは M&Aが単なる売買に留まらず、企業の未来を築く重要な要素であることを再確認させる、素晴らしい事例となるでしょう。
今後、ノース・カントリーと竹下製菓のコラボレーションによる新たなサービスや商品が登場することが期待されます。地域に根ざした企業として、これからも双方の活躍に目が離せません。