最近の脱炭素社会の実現に向けて、企業や公的機関は電気自動車(EV)を導入する流れが加速しています。このたび、株式会社ジゴワッツとヒラソル・エナジー株式会社が、新たに法人向けのEV充電ソリューションの提供を開始しました。本ソリューションは、多拠点で複数台のEV充電を効率的に管理し、安定した充電システムを実現することを目指しています。
開発背景
EV車両の導入は、CO2の排出量を抑えるだけでなく、企業のランニングコストを削減する点でも注目されています。しかし、EVの導入を進める中で、充電システムの運用面においても以下の工夫が必要です。
1.
充電システムの安定性の確保
充電システムがトラブルを起こすと、EVを使用する企業活動に大きな影響を及ぼしかねません。そのため、システムの監視とトラブル発生時の迅速な対応体制が重要です。
2.
エネルギーマネジメントによるコスト削減
EV充電がピーク電力を引き上げ、電気料金の基準となる基本料金を上げる可能性があります。エネルギーマネジメントを活用し、計画的な電力使用を行うことで、料金の増加を防ぐことができます。
3.
サイバーセキュリティ対策
エネルギー関連設備はサイバー攻撃からの保護が必要です。攻撃が成功すると、設備の機能に影響&事業の継続に支障をきたすため、厳重なセキュリティ対策が求められます。
EV充電ソリューションの特徴
ジゴワッツは、EV充電器の信頼性を重視し、通信状態が良好なEV充電器を常時監視、トラブルを未然に防ぐ体制を整えています。また、油断ならない充電システムの安定稼働のため、迅速な復旧体制を導入しています。
さらに、ジゴワッツの特徴的な点は、既存のシステムに縛られることなく、顧客のニーズに合わせたカスタマイズが可能なことです。これにより、多様なニーズに応じた充電システムの実現を追求しています。
一方、ヒラソル・エナジーのエネルギーマネジメントシステム「ぷらマネ(R)リンク」は、さまざまな分散型エネルギーリソースと接続し、統合的に制御することが可能です。このシステムを通じて、太陽光発電設備と蓄電池、EV充電器を一元化し、効率的な電力使用が実現されます。
両社の技術と今後の展望
ジゴワッツは、自社開発の小型EV充電器「Ella」や、一般財団法人日本自動車研究所からの認証を受けた「産業用モデル」を展開しており、充電器の製造、開発はもちろん、多くのEV充電事業者向けにアプリやシステム開発も行っています。
一方のヒラソル・エナジーは、太陽光発電データ分析技術を活用し、省エネルギーや脱炭素化の取り組みに貢献してきました。今回のEV充電ソリューションを通じて、より多くの企業や自治体と連携し、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指しています。
この新たなEV充電ソリューションによって、法人向けの電力管理が精度を増し、コスト削減の実現が期待されます。これからのEV社会の未来が楽しみです。