磁気光学材料参入
2024-08-19 16:06:11

シリコンテクノロジーが磁気光学材料に本格参入、品質向上に期待!

シリコンテクノロジーが磁気光学材料へ新たに事業参入



株式会社シリコンテクノロジー(以下、シリコンテクノロジー)は、長野県佐久市に本社を置き、代表取締役社長の山口容史氏が率いる企業です。1995年の創業以来、半導体用シリコン材料の製造を行ってきましたが、この度、高純度で高品質なイットリウム鉄ガーネット(YIG)の単結晶を安定的に生産できる技術を確立し、新たに磁気光学材料分野に事業を拡大することを発表しました。

高い技術力と生産能力


シリコンテクノロジーは、自社の工場において、シリコン単結晶の育成から鏡面ウェーハ加工、さらには洗浄作業まで全てを一貫して行っています。この生産過程における技術的ノウハウは、今後の事業展開においても大きな強みとなるでしょう。今回発表されたYIGの事業参入について、同社は、半導体用のシリコン材料に留まらず、次世代通信技術の基盤となる材料供給を通じて、新たな市場開拓を目指しています。

YIGの特性と市場への影響


イットリウム鉄ガーネット(YIG)は、磁気特性を有するガーネット型フェライトであり、通信機器に用いるアイソレータやサキュレータなど、様々な用途で高く評価されています。また、YIGは優れた光学特性とマイクロ波特性を持ち、5G通信の普及に伴い、通信速度の向上とともに、6G通信の整備が求められる今、非常に重要な役割を果たす材料です。これにより、YIGの需要はさらに高まることが予測されています。

参入の背景と技術開発


現在、YIG単結晶の安定な生産は技術的に困難とされていますが、シリコンテクノロジーではFZ法(浮遊帯域溶融法)を駆使し、独自のプロセスを通じて高純度の単結晶を得ることに成功しました。この技術革新により、YIG単結晶の安定生産が実現し、シリコンウェーハ製品と同様の品質でのウェーハ加工も可能となりました。

今後の展望と目指す未来


シリコンテクノロジーは、2024年10月1日をもって株式会社カーリットに合併予定ですが、合併後もこれまで培った技術やプロセスを活かし、単結晶の販売に加え、素材の試作開発や結晶材の溶解受託といった新たなサービス展開を検討しています。特に、半導体や磁気光学材料という枠にとらわれず、様々なニーズを満たすことで、さらなる技術力向上を図っていく方針です。

カーリットグループは、「持続可能な社会に貢献するために、化学と技術の力を合わせ、人々の幸せな暮らしを支える」という理念のもと、今後も日本の最先端技術の発展に寄与していくことを目指します。シリコンテクノロジーの新たな挑戦が、今後どのような成果をもたらすのか、注目が集まります。


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会社情報

会社名
株式会社カーリット
住所
東京都中央区京橋1-17-10
電話番号
03-6893-7060

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