令和7年5月の建設労働需給調査結果が示す新たな展望

令和7年5月の建設労働需給調査結果について

国土交通省が発表した令和7年5月の建設労働需給調査結果は、全国の建設業界における現状と今後の見通しを示す重要なデータです。この調査は5月10日から20日の間に行われ、全国8職種の労働者の需給状況を把握するものとなっています。

全国の過不足率の変化

5月の調査結果によれば、全国の8職種における過不足率は0.5%の不足とされ、これは前月の0.8%から改善されたことを示しています。この改善は、前年同月と比較すると0.1ポイントの不足幅が拡大したものの、依然として建設業における労働力の需給状況は厳しいことが示されています。特に、建設業界は人材不足が続いており、労働環境の改善、さらには新たな人材の確保が求められています。

東北地域の特異な状況

興味深いことに、東北地域における状況は全国と異なり、5月の過不足率は0.8%の過剰となっています。これは前月の0.2%の不足から急激に転じた結果であり、前年同月からも0.1ポイント拡大しています。これにより、東北地域の建設業が活況を呈していることが伺えます。地域ごとの経済状況や公共事業の違いが影響していると考えられます。また、この過剰状況が続くかどうかは、今後の公共事業や民間投資の動向に大きく依存すると予測されています。