ムダこそが人生を豊かにする──『コスパ悪いほうが人生は上手くいく』出版
効率的な成果を追い求める現代において、非効率や「ムダ」が人生や社会を価値づける方法として注目されています。埼玉県朝霞市で書店「CHIENOWA BOOK STORE」を運営する山崎幸治氏の新刊『コスパ悪いほうが人生は上手くいく』は、このテーマを掘り下げたいわゆる「異色の人生論」です。
書籍の誕生背景
この書籍は、瞬時に効率性を求める価値観が社会に蔓延する中、偶然の出会いや非効率的な体験の中にこそ人生の豊かさがあると訴えかけています。著者の山崎氏は、書店業界という効率とは無縁な分野で、人と人との交流を大切にしてきました。彼の言葉には、「回り道が最短の道であった」といった実体験が色濃く反映されています。
「効率」に対する疑問
近年、ビジネスや教育、子育ての現場では「タイパ(タイムパフォーマンス)」や「スペパ(スペースパフォーマンス)」が重視されています。しかし、この流れが随所に人間のあたたかさや可能性を失わせてはいないでしょうか?本書では、そんな効率優先の視点に疑問が投げかけられます。
ムダの価値を見出す
山崎氏は、書店「CHIENOWA BASE」を通じて、本や地域社会における非効率な出会いの大切さを常々語っています。「ムダ」だと見なされる行動が、後に人生を変えるきっかけとなることがあるのです。彼の言葉は、子どもから大人まで、多様な世代の人々に響くものだと思います。
出版記念イベントの開催
この新たな提案を広く知ってもらうために、書籍の発売に合わせて地域でのトークセッションが開催されます。8月19日と20日の二日間、様々な分野のキーパーソンが集まり、全6回の講演を行います。地域の未来を担う側面について、学校の校長、本の著者、市長に至るまで、多彩な視点からの意見交換が行われる予定です。
トークセッションのテーマ
「未来の地域の担い手の役割」
「私たちが残してゆけること」
- - 学生こそが未来の朝霞を作り出す
- - 地方創生のカギは「人と始動力」
「行政と民間の役割」
- - 朝霞生まれの企業のこれから
- - 理想的なまちづくりとは?
予約キャンペーン
発売日を享受できない方への配慮として、Amazonでの事前予約キャンペーンも実施されます。
こうした活動を通じて、効率性ばかりが評価される社会に新たな視点を提供したいと、山崎氏は訴えます。偶然の出会いや手間をかけた人間関係の中に、その人の人生が変わる可能性が潜んでいるのです。そしてそれは、地域にとっても同様です。互いにあたたかで豊かな関係を築くことで、より良い社会を実現できるのではないでしょうか。
山崎幸治プロフィール
1974年生まれの山崎氏。大手企業勤務を経て、株式会社一進堂の代表取締役となり、地域と密接に連携した活動を展開しています。地域イベントや次世代育成に力を入れる姿勢は多くの支持を受け、今後の活動にも注目です。
この書籍とトークセッションを通じて、非効率や「ムダ」の持つ意味を再発見するきっかけを得られれば嬉しい限りです。