新たなバス運行管理システムの導入
2023年、東京に拠点を置くLocationMind株式会社と兵庫県の神姫バス株式会社は、バス運行の効率化を実現するための新しいダッシュボードサービス「xPop for Bus Operation Management」をリリースしました。このサービスは、GPSデータを駆使して、バスのダイヤ編成をサポートすることを目的としています。
背景
バス運行業界では、近年、運転士不足や人口減少、COVID-19の影響などさまざまな課題に直面しています。これにより、減便や路線休止が進んでおり、収入確保のための措置が求められています。こうした状況を受け、両社は2022年から実証実験を実施。人流データを用いて運行ダイヤの効率化に取り組んできました。実験の成果を受け、今回は全国のバス事業者向けにダッシュボードサービスを提供する運びとなりました。
xPopの特長
「xPop for Bus Operation Management」は、全国の乗合バス事業者をターゲットにしています。主な特徴は以下の通りです:
1.
既存路線の最適化:具体的には、神戸ポートアイランド発着の路線において、便数を増加させることなく、より多くのお客様を獲得することに成功しています。
2.
潜在需要の把握:既存路線の拡張や新しい路線の立ち上げにあたって、収入拡大の可能性を予測できる分析が行えます。
3.
データ収録と可視化:2023年7月から2024年6月までの1年間分のデータを収録し、500m x 500mのエリアでの「人の流れ」を可視化します。最適化のための調査が容易になります。
4.
インタフェースの利便性:実際にバスの運行に関わる人が監修したインタフェースで、利用者が使いやすいデザインになっています。
具体的な機能
- - OD可視化:出発地点と到着地点をもとに、移動データを双方向で表示。
- - 時間帯別データ分析:ピーク時間とボトム時間の確認が容易にできます。
- - 絞り込み機能:表示するODデータを、 OD量、距離、市区町村ごとにフィルタリングできます。
利用料金
サービスを利用するための料金体系は、初期費用が450,000円(税別)で、月額データ利用料は65,000円(税別)となります。これにより、ビジネスニーズに応じた柔軟な利用が可能です。
今後の展望
LocationMindと神姫バスは、今後もバス業界に向けた新たな分析機能の追加を検討しています。また、長距離バス路線のデータもリリース予定で、バス運行のさらなる効率化を目指します。
この革新的な取り組みにより、全国のバス業界を支える新たな道が開かれることが期待されます。