宮崎大学のベンチャーSmoltが資金調達を行う
最近、宮崎大学から生まれたベンチャー企業、Smoltが資金調達を実施しました。この資金調達は、同社が行っているサクラマスの量産体制を強化するための重要な一歩となります。サクラマスは、淡水に生息するヤマメの降海型で、日本の多くの地域で希少な魚として知られています。
サクラマスとは?
サクラマスは鮭鱒類に属する希少な魚で、主に北海道や東北、日本海域で漁獲されています。しかし、その資源量は非常に少なく、流通量も限られているため、各地で注目されています。特に、白身の肉質と淡泊な味わいから、サクラマスは高級魚として人気があります。
宮崎大学での取り組み
宮崎大学では、2012年から宮崎県五ヶ瀬町にて、地域の養殖業者と連携し、サクラマスの養殖技術の開発に取り組んできました。五ヶ瀬町に設けられた淡水養殖施設では、稚魚の生産・育成が行われており、その後、延岡市の海水養殖の生簀で短期間育成されます。この手法により、温暖な宮崎の気候条件を活用し、効率的にサクラマスを育てることができるのです。さらに、海水で成長した魚を再び淡水で育成することにより、親魚が作られ、貴重な金色に輝くイクラの収穫も可能になります。
特徴的なのは、人工的に採卵したイクラから新たな世代を育てる循環型の養殖方式であり、この取り組みは持続可能な水産業の実現に向けた重要なモデルとなります。
資金調達の目的
今回の資金調達の主な目的は、組織体制の強化およびサクラマスの量産に向けた設備の確保です。今後の事業展開には、より多くの養殖場や生産設備が必要とされ、この資金調達がその成功に結びつくと期待されています。
Smoltとは
Smoltは、2019年に設立された水産養殖会社で、宮崎県宮崎市に位置しています。代表の上野賢氏のもと、地域の特性を生かした水産養殖の発展を目指しています。彼らの取り組みは、新たな水産業の形を築くだけでなく、地域の活性化にも寄与することでしょう。公式ウェブサイトは
こちらです。
これからの宮崎大学発ベンチャーSmoltの動向に、そしてサクラマスのものづくりに期待が募ります。