SOLIZE株式会社が、最新の3Dプリンタ「HP Jet Fusion 5620」とその関連オプションである「Process Developmentパッケージ」の販売開始を発表しました。本製品は、最終製品適用に向けてのサポートをシステムに統合し、装置の売買及び導入に関する支援を行うものです。
この新しい3Dプリンタは、SOLIZEの豊田工場に導入され、2024年12月からは最終製品に向けての検証や製作支援を強化。企業向けには装置検討用のベンチマークも受け付けるとのこと。特に「HP Jet Fusion 5620」は、従来の機種と比べて、再現性および信頼性が大幅に向上している点が特長です。具体的には、プリントモードの改良、造形精度の強化、バラつきの軽減、歩留まりの向上、さらには運用コストの削減が実現されています。
オプション機能として、ビルドユニットの自動交換が追加され、作業効率の大幅な改善も図られています。加えて、国内初の「Process Developmentパッケージ」によって、顧客ごとに最適な造形パラメータ設定が可能に。これにより、HP Multi Jet Fusionテクノロジーを用いた生産システムの最適化が進むことでしょう。
SOLIZEは、30年以上の歳月をかけてアディティブマニュファクチュアリングに精力的に取り組んでおり、現時点で5台のHP Jet Fusionシリーズを運用中です。これまでの実績としては、2021年にトヨタ自動車向けの「A70スープラ」のフロントドアガーニッシュの製造を開始し、2023年には「LEXUS LC500」用のオプション部品にHP Jet Fusion製の3Dプリント製品が採用されました。今後は新たに導入した「HP Jet Fusion 5620」と「Process Developmentパッケージ」を活用して、さらなるサービス向上を目指します。
さらに、SOLIZEは日本HP主催の「HP Digital Manufacturing Summit 2024」で新技術を紹介する予定です。このイベントでは、最終製品の少量多品種生産を実現する3Dプリンティング技術についての講演が行われます。
イベント概要
- - 日時: 2024年10月24日(木)13:30~17:45
- - 会場: 赤坂インターシティコンファレンス
- - 参加費: 無料
- - 申し込み: こちらをクリック
SOLIZEはこの最新技術を通じて、製造プロセスの効率化とイノベーションをさらに推進していく意向です。新たな3Dプリンターと高いカスタマイズ性を有するパッケージは、さまざまな業界での新しい付加価値を生むことが期待されます。