ティアフォー、長野県塩尻市で自動運転レベル4の認可取得

自動運転の未来が一歩前進しました。ティアフォーは2023年10月、長野県塩尻市において自動運転システムのレベル4に関する認可を取得しました。この認可は、運転者を必要としない自動運転車両が、一般道で最大時速35kmで走行できることを示しており、特に注目すべきはその走行環境です。

ティアフォーが誇る「AIパイロット」は、オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」を基にしたシステムであり、様々な車両に対応可能です。今回の認可は、塩尻駅と塩尻市役所を結ぶ経路における運行に適用され、全国で初めての快挙となりました。政府は「デジタル田園都市国家構想戦略」を進めており、2025年までに50箇所、2027年には100箇所以上で自動運転サービスの導入を目指しています。これに基づき、塩尻市も国土交通省から自動運転事業として採択され、社会実装に向けた取り組みが進められています。

ティアフォーの代表取締役社長CEO、加藤真平氏も「自動運転技術を通じて、地域公共交通の維持が難しいという日本の社会問題を解決するために活動してきた。今回の認可取得は大きなステップであり、さらなる研究開発や実証実験を続けて社会実装を加速させる」との意気込みを述べています。さらに、長野県塩尻市の市長百瀬敬氏も、「次世代交通による安心で便利な地域社会の実現を目指し、ティアフォーとの協力を続けていく」と語ります。

塩尻市は2020年から自動運転サービスの導入を進めており、昨年度からは「Minibus」を活用したレベル4の実現に向けた走行試験を重ねてきました。認可取得により、一般道での自動運転が現実味を帯び、地域の交通環境が大きく変わることが期待されています。地元市民からは、「自動運転バスが走るのが楽しみ」との声や、「移動が便利になるように進めてほしい」との期待が寄せられています。

ティアフォーの背景には、ディープテック企業としての自負があります。「自動運転の民主化」を目指し、オープンソースソフトウェアを推進することにより、各地のパートナーと連携しながら自動運転システムの発展に寄与しています。また、今回のレベル4認可で得た知見や技術は、社会全体への展開に役立つとされています。地域活性化や交通事故の減少にも寄与し、自家用車以外の交通手段が確保されることが期待されています。

この取り組みを通じて、塩尻市から全国へ自動運転レベル4の社会実装へと広がり、より便利で安全な移動手段が提供されることに注目が集まっています。ティアフォーの今後の活動に期待が寄せられます。