ソニーが開発した調理再現技術「録食」に新展開
味わう株式会社は、ソニーグループから譲渡された「録食」(ROKU SHOKU)技術を基に、2026年4月から新たな研究開発と事業化を開始することを発表しました。この技術は、調理過程の様々なデータを高精度で記録し、熟練シェフの味を再現できるシステムです。
録食の具体的な機能とは?
「録食」は、火力や攪拌、食材の投入タイミング、水分の蒸発量など、調理中に変化する様々な要素を1秒ごと、1℃、1g単位で記録し、データとして変換します。その後、専用のIHシステムで再生され、こんな風に誰でもシェフの味を再現可能にします。最後には、経験豊富なシェフと同じレベルの料理を提供することができるのです。
この技術は、飲食業界が現在直面している人手不足や技術の属人化、さらには技術継承の難しさといった問題に対する新たなソリューションとなることを目指しています。音楽を録音し再生する技術が音楽産業を変革したように、調理を記録・再現する「録食」が新たな産業の基盤になるのです。
新たな産業基盤の構築へ
味わう株式会社は、この「録食」を通じて、調理プロセスを「再生可能なIP」として蓄積し、業績に結びつけることを狙っています。将来的には、地域のシェフや飲食店、食品メーカーとの連携を強化し、調理データプラットフォームを構築する計画です。これにより、調理品質の安定化や技術の継承を促進し、外食、中食、給食の新たなインフラを整備します。
さらには、蓄積された録食データをライセンス化し、飲食店展開を進めることで、例えば高齢者施設や病院、社員食堂、リゾートホテルなどに展開することも視野に入れています。これにより、シェフ監修のメニューを高い再現性で提供し、施設の食体験を向上させることができます。
今後の展望
味わう株式会社の代表取締役、野元知子氏は、「録食」を通じて人々の心を動かし、感動を生む食体験の価値をさらに多くの人と未来の世代に伝えていくことに意欲を見せています。「録食」によって、調理人材の確保が難しい環境でも質の高い食体験を安定して提供し、シェフの技術が正当に評価される新たな環境を作り上げようとしています。
食の未来を拓く「録食」技術は、2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)でも展示される予定です。どのように業界を変革し、食体験を進化させるのか、私たちの期待は高まるばかりです。
会社概要
味わう株式会社は、東京都中央区に本社を置き、飲食業界に新たな価値を提供し続けています。今後も「録食」による研究開発と事業展開を通じて、様々なシーンで新たな食体験を創出していくことが楽しみです。