タップアラウンド、資金調達で新技術「TAPTrack」の開発を加速

位置情報分析の新たな扉を開く「タップアラウンド」

位置情報分析のスタートアップ、株式会社タップアラウンドが新たに資金調達を実施しました。この資金は、同社の位置情報サービス「TAPTrack」の開発強化や特許取得に充てられます。「TAPTrack」は、従来の緯度経度を使った位置情報サービスとは一線を画し、商業施設のフロアや地下空間の位置情報を三次元的に把握できる技術です。

TAPTrackの特長と利便性

タップアラウンドの「TAPTrack」は、商業施設内でのユーザーの動きや滞在時間を詳細に分析することができ、特に地下街や地下鉄のような複雑な空間でも対応可能です。これにより、企業や商業施設はユーザーの行動を正確に把握し、マーケティング活動を効果的に行うことができます。

具体的には、業務の一環として位置情報を活用することで有益なデータを得ることができ、これを基にした広告配信や屋外広告の効率化など、多岐にわたるビジネス展開が可能となるのです。「TAPTrack」の導入によって、企業は顧客動向をより的確に把握し、戦略的な施策を打ち出すことが期待されます。

NEDO SUI事業への採択と未来の展望

タップアラウンドは、2014年度にNEDO SUI事業に採択された実績を持っています。2015年3月の設立以降、2016年にはAndroid対応の位置情報測定SDKを開発、翌年には「TAPTrack Analyzer」のベータ版をリリースするなど、順調に成長を遂げています。これからもパートナー企業との実証実験を重ね、正式リリースに向けた準備を進めています。

資金調達の背景と今後の展開

今回の第三者割当増資で得られた資金は、「TAPTrack」とその関連サービスの開発体制の強化に繋がる予定です。これにより、競争の激しいマーケティング領域において、さらなる技術革新を図ることが可能になるでしょう。今後は、得られたユーザーデータを基にしたDMP（データマネジメントプラットフォーム）や広告配信事業、屋外広告の測定など、幅広い領域での活用が計画されています。