インターナショナルな技術交流の舞台
2025年10月20日、ドイツのカールシュタインでNUKEM Technologies Engineering Services GmbH(以下「NUKEM」)と韓国原子力産業協会(KAIF)が「原子力施設の廃止措置技術に関する国際ワークショップ」を開催しました。このイベントは、両者の協力関係を強化する重要な機会となりました。
ワークショップの目的
本ワークショップでは、原子力施設の廃止措置に関するさまざまな技術的課題や革新的なソリューションを参加者間で共有することを目的としています。KAIFを通じて韓国の主要な原子力関連企業からの代表者たちがNUKEM本社を訪問し、安全で効率的な解体や放射性廃棄物の処理法、放射線モニタリングの技術、さらにプロジェクトマネジメントの最適化に関して活発な意見交換が行われました。
参加企業の一覧
ワークショップには多くの企業が参加し、日本の原子力産業における知見を共有しました。具体的には、以下の組織が名を連ねています:
- - Korasol
- - Seah S.A.
- - Hyundai Engineering
- - Amitek
- - Harmonioustech
- - RMTEC
- - Korea Hydro & Nuclear Power
- - Orbitech
- - Sungpoong ENA
- - Nuclear Plant Biz Team
- - Samsung C&T
- - KEPCO Plant Service & Engineering
- - KAIF Learning Center
- - Korea Atomic Industrial Forum
これらの企業は、廃止措置プロジェクトの成功に向けた貴重な情報を持ち寄り、国際的な協力の基盤を固める一助となりました。
関係者の声
本ワークショップの成功を受けて、NUKEMのマネージングディレクターである二宮暢昭氏は嬉しい思いを語りました。「ドイツ、韓国、日本の三国間で技術的な蓄積を活かし、安全性と効率性を兼ね備えた次世代の原子力モデルを共に創り上げていけると確信しています。特に、KAIFの皆さまにドイツ初の廃炉であるKarl原子力発電所跡地を訪問いただき、そこが草原として生まれ変わる様子を見てもらえたことが何より嬉しいです。」
ちなみに、NUKEMのエンジニアリング部門副責任者のアンドレアス・リーゲル氏は、KAIF及び韓国の主要原子力企業の訪問を歓迎し、「今回は廃止措置分野における新たな協力の礎になると信じています。」と語りました。
ワークショップの意義
このワークショップの開催は、ドイツと韓国における技術協力の深化を図り、原子力施設の廃止措置における安全性と効率性の向上を目指す重要な一歩です。両国の連携を通じて、国際的な原子力産業の持続可能な未来を模索していく方向性が築かれたことが強調されました。
NUKEM Technologies Engineering Services GmbHの概要
NUKEMは、65年以上にわたり、放射性廃棄物や使用済み燃料の管理、原子力施設の解体および廃止措置に関する先端技術の提供を行ってきました。その経験を活かして、世界各国での原子力関連プロジェクトをサポートし、安全で効率的な廃棄物管理を実現しています。NUKEMは、株式会社ムロオシステムズの100%子会社であり、原子力産業の安全と発展に寄与しています。
会社情報
また、母体企業である株式会社ムロオシステムズは、2006年に設立され、日本にてITソリューションを提供しています。再生可能エネルギー関連プロジェクトにも力を入れ、持続可能な社会の実現を目指しています。
このワークショップが原子力技術の可能性を開花させ、今後の国際的な協力に繋がることに期待しています。