経営課題調査2021
2021-09-08 14:10:01

2021年日本企業の経営課題調査結果 - 人材強化と売上拡大の重要性

日本企業の経営課題調査 2021年



日本能率協会が実施した『2021年度当面する企業経営課題に関する調査』の結果が発表され、昨年に引き続き、人材強化や売上拡大が企業戦略の主要な課題として浮かび上がっています。本稿では、その詳細をお伝えします。

調査概要


この調査は、2021年7月20日から8月20日までの期間に行われ、JMAの法人会員および評議員会社、全国の主要企業5,000社を対象に実施されました。回答数は517社で、回収率は10.3%となっています。

当面する経営課題


調査結果によると、現在の主要な経営課題として「人材強化」が37.7%、「売上・シェア拡大」が35.2%と、いずれも昨年より上昇しています。依然として収益性向上が重要視されていますが、その比率は45.1%から40.8%に減少しました。

特に、コロナ禍の影響で新たな成長を求める企業が多く、売上を回復させることが急務とされています。人材が市場競争力を保つ大きな要素として認識されていることが背景にあります。

中期的な課題


3年後の課題でも「人材強化」が引き続き第1位を占め、次いで新製品や新事業の開発が重視されています。デジタル技術の活用も41.3%から48.2%へと増加し、企業はデジタル化に向けた戦略的な投資を求めています。

組織・人事領域の変化


組織・人事の課題では、昨年より「人事制度の見直し」と「次世代経営層の育成」が増加しました。一方、昨年急増したテレワークの重要度は低下し、現在は第14位となりました。これは、コロナ対応が一定の落ち着きを見せる中での変化を反映しています。

営業・マーケティングの焦点


営業領域における課題では、「高付加価値型商品・サービスの開発」が最も重要とされています。また、「ITを活用した営業活動」の評価も上がっており、デジタルマーケティングが急速に進展しています。

研究・開発の取り組み


研究・開発の分野では「デジタル技術の活用」が重要視され、同時に人材獲得も課題に挙がっています。デジタル化が加速する中、新たなサービスや商品の開発が企業に求められています。

生産・購買領域の課題


生産領域では、品質管理体制の強化が重要視され、購買領域においてもCSRの調達やコンプライアンスの遵守が重視されています。企業の社会的な責任が、経営課題としてますます認識されるようになってきました。

総括と今後への期待


調査結果からは、デジタル技術の導入や人材の重要性が強調され、企業は次なる成長の道筋を見据えた経営課題に焦点を当てています。社会的責任や持続可能性への対応も重要な経営課題とされ、今後の企業戦略にはこれらの要素が不可欠であると言えるでしょう。日本企業は、これらの課題への取り組みを通じて新しい価値創造を目指し、時代の変化に適応していくことが求められています。

会社情報

会社名
一般社団法人日本能率協会
住所
東京都港区芝公園3-1-22
電話番号
03-3434-8620

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