5-ALAと新型コロナ
2022-03-29 16:00:02
新型コロナ後遺症改善に向けた5-ALAの効果が明らかに
5-ALAの新型コロナ後遺症に対する効果
2022年3月29日、東京大学大学院薬学系研究科のITヘルスケア社会連携講座とネオファーマジャパン株式会社が、5-アミノレブリン酸(5-ALA)の摂取による新型コロナウイルス後遺症への改善効果を確認したことが報じられました。この研究はCOVID-19感染後の症状を抱える患者を対象に行われ、具体的には疲労感や不安、抑うつ気分の改善が見られました。
研究の背景
新型コロナウイルス感染症は多くの人々を影響下に置き、回復後も後遺症に悩まされるケースが増えていることが課題とされています。2022年1月のデータによれば、イギリスでは約150万人が何らかの後遺症を経験していると報告されており、日本国内でも倦怠感やメンタル面での問題を訴える人が増加しています。
研究の概要
今回の研究では、21名の新型コロナ後遺症患者が、5-ALAリン酸塩(50mg)とクエン酸第一鉄ナトリウム(SFC)の含まれるカプセルを1日あたり6カプセル、28日間連続して摂取しました。その結果、被験食品を摂る前後での疲労感や不安の改善が統計的に有意であることが確認され、安全性にも問題がないとされました。特に、行動モニタリングにスマートデバイスを使用した点は、リモートでの臨床研究の有用性を示すものとなりました。
研究結果によると、5-ALAリン酸塩はこれまでの研究で健康な人々の疲労感低減に寄与していることが確認されていますが、新型コロナ後遺症患者に対しても同様の効果が認められる結果となりました。これにより、5-ALAが新型コロナウイルス後遺症の新たな治療選択肢としての可能性が示唆されています。
今後の期待
ただし今回の研究は21名という限られた人数を対象にしたものであり、より大規模な試験が今後の課題となるでしょう。特に、オミクロン株による感染者増加が懸念される中で、後遺症に悩む人々にとって5-ALAが有効な治療手段となれば、人々の健康回復に寄与することが期待されています。
研究の発表
本研究の成果は、2022年3月24日付けで「ALA-Porphyrin Science」に掲載されています。研究を行った東京大学の今村恭子特任教授は、医療イノベーションの重要性を訴え、国民の健康向上に繋げるための研究を続ける意義を強調しています。
結論
新型コロナ後遺症への治療法はまだ確立されていませんが、5-ALAの連続摂取による改善効果が見え始めたことは、大きな一歩となります。今後の研究の進展とともに、後遺症に苦しむ多くの人々に希望がもたらされることを願っています。
会社情報
- 会社名
-
ネオファーマジャパン株式会社
- 住所
- 東京都千代田区麹町6-2-6 PMO麹町8階
- 電話番号
-
03-6272-8956