Z世代のお財布事情を探る
昨今、キャッシュレス決済が普及している中、特にZ世代の現金持ち歩き事情が気になります。2024年6月13日に、株式会社フォーイットが実施した全国の15歳から29歳の男女500人を対象にしたアンケートを基に、Z世代の財布事情を探ります。
調査概要
調査の対象は、全国に住む15歳から29歳の男女で、合計500人から有効回答が得られました。調査方法はインターネットリサーチで行われました。このアンケートでは、現金をどれだけ持ち歩くかという問いに対する回答を収集しました。
現金を持ち歩く額
調査結果によると、現金を持ち歩くという質問に対する最も多い回答は「5,001円〜10,000円」で、23.4%の人がこの範疇に位置しています。次に「3,001円〜5,000円」が22.2%、そして「1,001円〜3,000円」が21.4%と続きます。
興味深いことに、完全にキャッシュレス決済を行っている割合はわずか2.4%で、ほとんどのZ世代は何らかの形で現金を持ち歩いていることが示されています。
男女別の特徴
男女別に見ると、男性は5,000円以上の現金を携帯する傾向がありますが、女性は1,000円から5,000円程度の範囲に落ち着くことが多いようです。特に、現金を一切持ち歩かず、キャッシュレス決済のみを好む男性は4.0%に対し、女性は0.8%に過ぎません。これにより、女性は現金を持たないことに関して、より不安を感じているのかもしれません。
年代別の持ち歩き額
年齢層ごとの分析も興味深い結果を示しました。15歳から19歳のカテゴリーでは「1,001円〜3,000円」との回答が最も多く、1,000円以下を選んだ人も他の年代に比べて目立ちました。一方、社会人が多い25歳から29歳の年齢層では、「5,001円〜10,000円」や「10,000円以上」を選ぶ人が増加しました。これは、安定した収入の確保に伴い、あらかじめ一定額の現金を持ち歩くようになった結果と考えられます。
職業による差異
職業によっても、現金の持ち歩き傾向には差があります。学生の多くは1,000円から5,000円程度を持ち歩く一方で、会社員や公務員は「10,001円以上」と答えた割合が30%近くに達する結果が出ました。これは、収入の安定性が現金の保有量に影響を与えていることを意味します。
キャッシュレス生活のメリット
キャッシュレス決済の普及により、多くの若者が持ち歩く現金の額を減らしています。一方で、全く持ち歩かない人々も増えています。災害や通信障害などで決済が困難になるリスクもあるため、一定の現金は必要かもしれません。しかし、キャッシュレス決済は、ポイント制度や支出管理の面での利点もあり、ライフスタイルに合わせた利用が可能です。
まとめ
これらの調査結果から、Z世代の現金事情は非常に多様であることがわかります。今後もキャッシュレス社会は進化し続ける見込みですが、現金の持ち歩きに関する考え方や傾向は引き続き注視したいテーマです。