新しく生まれ変わった旧吹屋小学校
備中吹屋に位置する旧吹屋小学校が、新たな魅力を持って一般公開されることになりました。この学校は、明治33年(1900年)に東西校舎、同42年(1909年)に本館が完成し、2012年に閉校されるまで、国内最古の木造の現役学校としてその役割を果たしてきました。そして、2003年には、明治時代後期を代表する擬洋風建築として岡山県の重要文化財に指定されています。
保存修理工事の完了
この価値ある文化財を次世代に伝えるために行われた保存修理工事が、ついに2023年3月末に完了しました。これに伴い、4月21日から一般公開が始まり、多くの人々がこの歴史的な場所を訪れることが期待されています。旧吹屋小学校内には、明治時代の教室を再現したエリアや、最新のXR技術を使って日本遺産の魅力を体験できるコーナーが設けられています。
体験型展示が充実
特に注目したいのは、XR体験です。特殊なメガネを装着することで、3Dの映像がリアルに体験できる仕組みが整っています。例えば、吉岡銅山の様子を再現したCG映像を360度の視点から観察でき、背後に回り込んで見ることも可能です。また、仮想の鍵盤を弾くことで、百年オルガンの美しい音色を楽しむこともできます。技術の進化がもたらす新しい体験を通じて、多くの訪問者が古き良き時代を感じることができるでしょう。
アートの町「吹屋」
吹屋町は、かつて日本屈指の赤色顔料である「弁柄」と銅の生産の中心地として栄えていました。その町並みは、独特の赤い景観を持ち、訪れる人々を魅了し続けています。吹屋で生産された弁柄は全国に広まり、社寺や工芸品に使用されてきました。そしてこの町が生み出した「ジャパンレッド」は、日本を代表するカラーとして今も多くの場面で活用されています。
旧吹屋小学校の基本情報
公開が開始された旧吹屋小学校について、基本情報をまとめておきます。
- - 場所: 岡山県高梁市成羽町吹屋1290-1
- - 開館日時: 午前10時~午後4時(12月29日~1月3日を除く)
- - 入館料: 大人500円、小・中学生250円、幼児無料
- - XR体験料: 1,000円
- - 問い合わせ先: 旧吹屋小学校0866‐29‐2811
- - 公式サイト: 旧吹屋小学校の公式サイト
古き良き日本の風景を今に伝える旧吹屋小学校。この文化財を訪れ、懐かしい気持ちや新しい発見を楽しんでみてはいかがでしょうか。あなたもこの特別な場所に「おかりなさい」と訪れてみませんか?