災害証明のデジタル化
2023-10-25 13:00:02

京都大学とDiO、自然災害に対する罹災証明書のデジタル化を共同研究開始

京都大学とDiOによる罹災証明書のデジタル化研究



自然災害に対する備えが重要視される中、京都大学と株式会社DiOが手を組み、罹災証明書のデジタル化に関する共同研究を始めました。この取り組みは、以前の手動による検証プロセスの負担を軽減し、効率的かつ迅速な対応を実現することを目指しています。

共同研究の背景


罹災証明書は、自然災害によって被害を受けた家屋や建物に対し、自治体が発行する重要な証明書です。従来、この証明書の発行には、自治体職員が被災地に出向き、手作業で被害状況を確認する必要がありました。特に大規模な災害が発生した際には、多くの時間と労力がかかり、早期復興の妨げとなっています。

このような問題を解決するため、デジタル技術を活用した新しいアプローチが求められていました。

研究の目的と内容


共同研究では、罹災証明のデジタル化を進めるために、DiOが開発したビジネスモデルを基にしています。このモデルは、建物の三次元デジタルスキャンを通じて正確な点群データを収集し、災害後の損壊具合を解析するものです。

具体的には、まず対象地域内の建物データを3D都市モデルのオープンデータを用いて記録します。次に、自然災害が発生した際にはドローンやGPSを使用して損壊した建物のデータを取り、AIを用いて罹災前との違いを分析します。これにより、建物の損壊度を数値化し、客観的かつ迅速な判定を目指します。

迅速な対応とコスト削減


この研究により、被災地の自治体職員は罹災証明の発行作業が軽減され、他の災害対策に注力する時間を確保できるようになります。また、デジタル化の推進は、証明書の発行コストの削減にも寄与し、地域社会にとっての利便性向上へとつながります。

京都大学防災研究所について


共同研究に参加する京都大学防災研究所は、時空間情報の効率的な処理を行う地理情報システムを中心に、総合的な防災システムの構築を目指しています。多様な自然災害に対応するための情報システムの評価方法や構築方法論を研究し、地域防災の向上に寄与することを目指しています。

株式会社DiOの特徴


株式会社DiOは、寺社仏閣などの歴史的建造物の三次元デジタルスキャニング技術を持つ企業です。デジタル化を通じて、様々なデータ処理を行い、ビジネスモデルを展開しています。今回の共同研究を通じて、災害時の対応力の向上を図ることで、社会的な信用を高めることも期待されています。

この取り組みが成功すれば、我々の生活における災害への備えが一段と強化されることでしょう。今後の進展に注目したいと思います。

会社情報

会社名
株式会社DiO
住所
京都府京都市上京区甲斐守町97番地 西陣産業創造會舘
電話番号
075-432-8180

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