富岡シルク初出荷
2025-06-17 10:22:26

障害を持つ社員が生産した高品質な富岡シルクが初出荷!

障害者による高品質な富岡シルクの誕生



群馬県富岡市に位置する「とみおか繭工房」は、総合人材サービスを行うパーソルダイバースが運営する施設で、障害を持つ社員たちが中心となり、2025年度に302キロの繭を生産し、初出荷を迎えました。この活動は、障害者雇用を進めながら、地域の伝統産業である養蚕を支援することを目的とし、地域社会に貢献しています。

地域課題の解決と新たな雇用機会の創出


富岡市は「富岡製糸場のある街」として知られていますが、近年は高齢化が進行し、養蚕農家はわずか8戸に減少しています。このような背景の中、パーソルダイバースは2017年に「とみおか繭工房」を開設し、障害のある方に新たな就労機会を提供。ここでは、蚕の飼育や繭の生産だけでなく、耕作放棄地を活用した桑園の管理なども行っています。2025年6月には、79名の障害者社員がこの工房で活動しており、地域の伝統的な養蚕の技術を次世代に受け継いでいます。

高品質な繭の生産を支える仕組み


「とみおか繭工房」では、約18万頭の蚕を飼育しており、蚕の成育状況に応じて、桑の葉を均等に配分する仕組みを構築しています。これにより、経験がない社員でも適切に作業を行うことができます。生産された繭は、一つひとつ目視で選別され、良質な繭のみが出荷されます。

さらに、自社の「きりゅうアート工房」では、生糸に適さない繭を利用し、シルク化粧品の原料として新たな価値を生み出しています。このようにして、生産から販売までの一連の過程で、障害者の方々が重要な役割を果たしています。

最新技術と効率化で安全な作業環境を実現


今年度から、「ハンマーナイフモア」という自走式草刈機を導入し、外での作業の効率を向上させました。この機械は操作が安全で、多くの社員が草刈り作業に参加できるようになり、特に炎天下での作業負担を軽減しています。社員たちは「桑園がきれいになるのが気持ちいい」と話す一方で、仕事の効率も上がり、常に環境に配慮した取り組みが強化されています。

桑枝のアップサイクルによる新しい挑戦


養蚕業務に伴い、年間約2,700キロの桑枝が廃棄されてしまう問題があります。この課題を解決するため、障害者社員によって手漉きの桑和紙しおりが制作され、これが高く評価されました。2024年度の全国推奨観光土産品審査会では、「在東京ブータン名誉総領事館賞」を受賞するという成果も得ています。これにより、地域の特産品として、新たな収入源が生まれることが期待されています。

富岡シルクブランドの未来


富岡市の繭はすべて、一般社団法人富岡シルク推進機構による品質検査を受け、良質な生糸として生産されています。これにより、国産のリッチな富岡シルクを可能にし、生産履歴もしっかりと明確化されています。パーソルダイバースは、今後も障害者の方々が安心して努力できる環境を維持しつつ、高品質な繭の生産を通じて地域文化の発展に寄与していくことを目指しています。

パーソルダイバースの取り組みは、単なる雇用支援にとどまらず、地域に根差した持続可能な成長へとつながっています。これからの新たな挑戦に、ぜひご注目ください。


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会社情報

会社名
パーソルダイバース株式会社
住所
東京都港区港南1-7-18 A-PLACE品川東 6F
電話番号

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