見逃せない！「佐原の大祭」の大人形が奈良で展示されます

「佐原の大祭」の大人形が奈良県吉野町に登場！

千葉県香取市に位置する佐原は、その重要無形民俗文化財・ユネスコ無形文化遺産「佐原の山車行事」で知られています。その中で特に注目されているのが、下分区が所有する、身の丈4メートルを超える山車人形「楠木正行」です。この大きな人形が、奈良県吉野町の如意輪寺にて展示されることが決まりました。展示は、令和7年4月26日（土）と27日（日）の2日間にわたり行われます。

展示場所である如意輪寺は、吉野町の美しい自然に囲まれた場所にあり、春の訪れを感じさせる風景が広がります。展示期間中には、潮来藝座連による佐原囃子の演奏や、若連による手踊りも予定されており、訪れる人々を楽しませてくれることでしょう。

楠木正行の歴史

「楠木正行」は、南北朝時代に活躍した武将であり、南朝方として河内国（現在の大阪府の東部）を拠点に活動していました。彼の父である楠木正成は「大楠公」と称される著名な存在ですが、正行は「小楠公」として知られています。正行が自身の最期の戦いとなった四條畷の戦いの前には、吉野町にある如意輪寺を訪れ、辞世の句を残したことでも有名です。

そのため、下分区が制作した「楠木正行」の山車人形は、如意輪寺の扉に鏃で辞世の句を刻む場面を再現しており、この重要な歴史的背景を持つ展示が実現しました。過去数十年にわたり、下分区の有志たちは如意輪寺を訪れ、交流を続けてきました。このような縁が、今回の展示をもたらしたのです。