親の葬儀に関する意識調査の結果
LDT株式会社が運営するオンライン葬儀相談サービス「やさしいお葬式」は、過去に同社のサービスを利用した30〜70代の男女に対し、「親御さんの終活・葬儀準備に関する意識調査」を実施しました。この調査では、親の葬儀において何を重視するか、親の終活の進行状況、そして葬儀に関連する相談や「エンディングノート」の認知度などを探りました。
費用に偏る葬儀の選択
調査の結果、親の葬儀で最も重要視されるポイントとして「費用の安さ」が50%を占め、次いで「親の希望を最優先すること」が28%、「自分が悔いのない形にすること」はわずか7%という結果が出ました。このデータから見えてきたのは、葬儀に係る費用が非常に重視されているという現実です。これは少子高齢化や物価高が影響し、計画的な支出が求められるようになった結果と考えられます。
終活の進捗状況
さらに、回答者の約7割が「親の終活がほとんど進んでいない」と感じており、この問題が葬儀準備にどのような影響を与えているかが浮き彫りになりました。具体的に話し合った割合は高いものの、終活が進んでいない親御さんを前に、多くの回答者が「費用重視」の選択をせざるを得ない状況です。
会話が少ないことが影響か
親御さんと葬儀について話したことがある人は74%ですが、話せていない回答者は「費用優先」に傾く傾向があることも分かりました。つまり、親とのコミュニケーションが不足すると、葬儀を選ぶ際の価値観にも影響が出るのです。
葬儀の事前相談とエンディングノート
「葬儀の事前相談」を知っている人が約85%にのぼる一方で、「実際に相談したい」と答えた人はわずか33%で、過半数が「したくない」と回答しています。このような結果は、特に「知っているが行動に移さない」層の存在を示しています。
また、エンディングノートに関しての認知度は高いものの、実際に利用している人は少なく、多くは「親に書き残してほしい」と思いながらも、終活が進んでいない状況が続いています。
オンライン相談の需要
今後の相談方法として、「LINEやメールなどのオンライン手段」を希望する回答が多く、対面よりも気楽に相談できる環境を求める声が強いことが分かりました。ネットを介した相談は、気持ちのハードルを下げる効果が期待されます。多くの人が、自分の意見を述べたり、助けを求めることに抵抗を感じている現状が伺えます。
まとめと今後の支援
調査の結果から、葬儀に関する選択が「費用」重視になっている現実と、親の希望とのギャップがあることが明らかになりました。やさしいお葬式では、すべての人が安心して葬儀を検討できる環境を提供することが求められています。今後、この調査結果を基に、親子で話し合いやすくするためのチェックリストや、エンディングノートのオンライン共有機能を強化していく予定です。これにより、葬儀に関する理解を深め、行動を起こすきっかけを作ることが目標です。