広島大学発ベンチャー
2022-09-08 15:14:16

広島大学発ベンチャーが特別賞を受賞!次世代医薬品開発を加速

広島大学発のベンチャー、特別賞受賞の背景とは



株式会社PURMX Therapeutics(パームエックス・セラピューティックス)が、国立研究開発法人科学技術振興機構主催の「大学発ベンチャー表彰」にて特別賞を受賞しました。この表彰は、大学の研究成果を基にしたベンチャー企業の成果と今後の成長を期待し、特に寄与した大学や企業が評価されるものです。今回で9回目を迎えるこの表彰は、大学の研究成果を商業化し、幅広い支援を促進することを目的としています。

PURMX Therapeuticsの設立経緯


PURMX Therapeuticsは2021年に広島大学の医系科学研究科における研究の成果を受けて設立されました。代表の田原栄俊教授が老化に関連するマイクロRNAの研究に取り組む中、がん細胞におけるそのマイクロRNAの失われる様子を発見し、それを補充することで「老化のスイッチ」を入れる試みを進めています。

彼らが開発しているのは、強力な老化誘導マイクロRNAであるmiR-3140-3pを用いた核酸医薬です。この医薬は、がん治療において新たな可能性を秘めており、現在は広島大学病院にて医師主導の第一相臨床試験が進行中です。この試験では、単回投与と反復投与の二つの治験が行われており、期待が寄せられています。

今後の展望


PURMX Therapeuticsは既存の治療法が効かない患者に対して、新たな治療法を提供することを目指しています。彼らの開発パイプラインであるMIRX002を通じて、さらなる新規治療法の創出を狙い、研究開発を加速させる計画です。また、製品開発だけでなく、マイクロRNAの新たなシーズの創出にも力を入れています。

研究と技術の支援


さらに、PURMX Therapeuticsは株式会社スリー・ディー・マトリックスとの提携を通じて、先進的な核酸保護技術を導入しています。この技術は、マイクロRNAを細胞内に届けるために不可欠なものです。スリー・ディー・マトリックスは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の技術をもとにした企業で、がん細胞に対する新しい治療法の開発において重要な役割を果たしています。

広島大学との協力


PURMXの設立を支えた広島大学は、老化に関するマイクロRNAの研究を長年にわたって行ってきています。今回の受賞は、研究機関と企業間の協力が重要であることを再認識させる事例となりました。田原教授と岡田教授が手がける研究は、未来の医療に貢献することが期待されています。

このように、PURMX Therapeuticsの活動は広島大学の研究成果を具体的な医薬品として具現化するものであり、がん治療を含む多くの分野に革命をもたらす可能性があります。今後の進展に目が離せません。

会社概要


PURMX Therapeuticsは、広島大学大学院出身の田原栄俊教授が代表を務める創薬ベンチャーです。今後の医薬品開発に向けて期待される動向が注目されています。

この度の受賞をきっかけに、さらなる研究開発のスピードアップが期待され、業界内外から注目を集めています。

会社情報

会社名
株式会社PURMX Therapeutics
住所
広島県広島市南区霞1-2-3
電話番号
082-257-5290

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。