フードトラック駆けつけ隊、災害支援の最前線を行く
株式会社Mellowが手掛ける「フードトラック駆けつけ隊」は、2025年9月1日、埼玉県さいたま市の総合防災訓練に参加することが予定されています。これは、災害支援活動の一環として注目を集めており、近年の防災意識の高まりを受け、キッチンカーによる新たな支援モデルを構築しています。
新しい災害支援の形、D-TRACEへの登録
フードトラック駆けつけ隊は、内閣府によって今年開始された災害支援車両登録制度「D-TRACE」において、「災害対応車両調整法人」として登録されています。災害発生時には、各地からキッチンカー事業者を効果的に派遣し、被災地域での食事提供をサポートする役割を担います。この活動は、実際の災害時における迅速かつ効果的な支援を実現するための重要な一歩です。
被災地に温かい食事を届けるキッチンカーの価値と課題
最近の災害において、フードトラックは被災地でまず必要とされる「温かい食事」を迅速に届ける重要な存在とされています。しかし、一方で地元の事業者が被災してしまうと、支援活動が困難になるという課題も抱えています。このため、フードトラック駆けつけ隊では、広域ネットワークを活用し、負担を分散させた支援体制を整備。また、複数の事業者が参画することで、誰か一人に過度な負担をかけない仕組みを構築しています。
フェーズフリーの実践:日常が非常時を支える
「フードトラック駆けつけ隊」の特長は、災害時のみに活動するのではなく、平時でも地域密着の営業を行い、自治体や地域住民との関係性を築いている点です。この「フェーズフリー」の考え方は、平常時の体験が災害時に役立つことを意味しています。日常の営業を通じて得たノウハウやネットワークは、いざという時に即応力として機能します。
未来を見据えた支援体制の拡充
フードトラック駆けつけ隊は、現在約300社の加盟事業者と連携し、その活動は全国に広がっています。今後も「日常から非常時を支える」ための仕組みをさらに強化し、自治体との協力を一層推進していく予定です。
訓練の概要と見どころ
今回の「令和7年度さいたま市総合防災訓練・防災フェア」は、9月1日(月)に荒川総合運動公園で開催されます。災害対応キッチンカーの展示や説明、装備紹介などが行われ、特に「日常の営業経験」が非常時に活きる事例が紹介されます。この取り組みを通じて、フードトラック駆けつけ隊は新たな防災の形を社会に浸透させていきます。
物語の背後にある思い
Mellowは、2019年に「フードトラック駆けつけ隊」を発足しました。その原点には、温かい食事を届けたいという強い想いがあります。台風15号における千葉県での活動を皮切りに、日常から培ったスキルを生かし、あたたかい食事を多くの人々に届ける努力を続けています。このような活動が支援の新しいかたちを生み出すことに期待が寄せられています。