肝細胞がん治療法の新発見
2024-08-08 00:34:27

岡山大学が肝細胞がんの治療法選択に活用可能な自己抗体を特定

岡山大学による肝細胞がんに関する新たな発見



2024年8月8日、国立大学法人岡山大学から重要な研究成果が発表されました。肝細胞がんの治療において、免疫チェックポイント阻害剤を使用した際の生存予測に役立つ自己抗体が同定されたのです。この発見は、今後のがん治療における治療選択の指針となる可能性があります。

研究の背景


近年、がん治療において免疫療法が注目されており、その中でも特に免疫チェックポイント阻害剤の開発が進んでいます。これらの治療法は、PD-1やPD-L1と呼ばれる免疫チェックポイントを抑制することで、がん細胞に対する免疫反応を強化することを目的としています。しかし、有効な患者は約30%にとどまり、その効果を早期に知ることが求められています。

自己抗体の特定


岡山大学の高木章乃夫特任教授を中心とした研究チームは、肝細胞がん患者の血液検体を分析し、抗PD-1自己抗体を特定することに成功しました。その結果、自己抗体の量が生存率に影響を与えることが明らかになり、治療選択を行う上での重要な指標が得られました。これにより、現在進行中のがん治療において、より効果的な治療法の選択が可能になると期待されています。

論文の掲載


研究成果は2024年8月1日、米国消化器病学会の発行する雑誌「Gastro Hep Advances」で発表されました。著者には、岡山大学の研究者たちが名を連ねており、これからのがん治療における新しい指針となることが期待されています。

高木教授のコメント


研究結果に触れた高木教授は、これまで多くの検体で試みた中で、今回の発見は特に感激深いものであるとコメントしました。「免疫チェックポイント阻害剤を受けていない患者のサンプルでは治療効果と予後の関係が不透明でしたが、今回の研究成果は治療選択を適切に行うための重要なツールとなるでしょう」と今後の展望を語りました。教授は、他のがん種においても同様の結果が得られるよう努める意向を示しました。

結論


岡山大学のこの研究成果は、肝細胞がんにとどまらず、他のがんにおいても応用が期待されています。免疫チェックポイント阻害剤による治療の選択肢が広がり、患者にとっても最適な治療法を見つける手助けになることでしょう。今後の研究の進展に注目が集まります。さらに詳細な情報は、公式サイトや発表された論文をご参照ください。


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国立大学法人岡山大学
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岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
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