AI技術を駆使した月面探査が進化する!
概要
株式会社ispaceは、ファブレス半導体企業であるEdgeCortix社と共同で、月面探査の未来を切り開く新たなAI技術の開発に乗り出した。両社は、高性能なAIプロセッサを使ったシステム開発を目指しており、その意義について詳しく解説していく。
合意内容と技術
ispaceは、エネルギー効率に優れたAI処理が可能なEdgeCortix社と連携し、特許技術であるDynamic Neutral Accelerator(DNA)とMERAコンパイラを用いて、業務用AIアクセラレータSAKURA-IIを活用することで合意した。この技術は、月面探査ミッションにおけるデータ処理の効率化に寄与すると期待されている。
宇宙環境での耐性
EdgeCortix社は、SAKURA-I AIアクセラレーターが高い耐放射線性を備え、宇宙ミッションに適していると証明している。NASAのプログラムによるテストでは、宇宙環境でも信頼性の高い性能を発揮することが確認されている。
具体的なミッション
現在、ispaceはMission 2「SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON」に取り組んでおり、月表面から高度約8,400㎞の地点を通過する「月フライバイ」を成功させました。このミッションは将来的な月面探査活動に向けた重要なステップとなる。
両社のコメント
株式会社ispaceの代表取締役CEOである袴田武史氏は、「AI技術のリーダーであるEdgeCortix社との協力により、月面での課題解決に取り組むことを嬉しく思います」とコメント。一方、EdgeCortix社のダスグプタ・サキャシンガ博士は、「月周回システムへのSAKURA-II統合を通じて、宇宙でのエッジコンピューティングの進化を支援したい」と期待を寄せています。
ispaceのビジョン
ispaceは、人類の生活圏を宇宙に広げることをビジョンに、月面資源の開発を進めている。2025年には日本法人主導のMission 2を完了し、2026年に米国法人が主導するMission 3を計画。近い将来、月のビジネスエコノミーを築くための基盤を整えようとしている。
EdgeCortix社の概要
EdgeCortixは、エッジコンピューティングに最適化されたAI処理を専門とする企業で、急成長するAIハードウェア市場での活用を進めている。月面探査における彼らの技術は、今後の宇宙開発においても重要な役割を果たすだろう。
結論
この革新的な取り組みは、AI技術と月面探査の未来を形作る大きな一歩となる。両社の協力によって、宇宙開発が進む中での新たな可能性が広がっていくことが期待される。